先日、「現代の魔法使い」と呼ばれる
落合陽一さんのNHK番組を見て、たまげた。
書店で、落合陽一さんの本があったので
迷わず購入。
さすが魔法使いなので
少し難しい部分はあったけれど
面白かった。
勉強になった部分をキーワードだけでも書き出していくと…
- 「ワークライフバランス」ではなく「ワーク “アズ” ライフ」が生き残る時代。
- グローバルとローカルに差はない。
- インターネットに管理される生活とインターネットを管理する生活に上下関係はない。
- 究極は、趣味くらいしか差がなくなる。仕事になる趣味を3つもつ。
- 「遊び」がその人らしさを生み出す。
- ギャンブルとゲーム性。
- 評価されるまで至らなければその努力はないのと同じ。
- 時代の速度より遅い進捗は何をやってもゼロになる。
- 時間だけが唯一のリソースになる。
等々、いろいろあるのですが。
最も印象に残った部分。
人間にしかできない「おぼろげな記憶力」
ざっくりとフックがかかっているような状態、
おぼろげなリンクが付いているような状態が
これからの時代に理想的な知識の持ち方だと思う。(中略)
「2つのものが抽象的なイメージで合わさったら
どういう答えになるんだろう?」
というように、おぼろげなものが重なることによって
人間にしかできない創造力が出てくるのだ。たしか荒又宏氏が
「創造性というのは、忘れる能力にかなり依存する」
というようなことを言っていて
確かにそうだと思ったことがある。
この感覚はよく分かる。
「ゴーシ先生の創造性は高い」と
評価していただけるのであれば
それはほかの人よりも大きな
インプットとアウトプットを
繰り返しているからである。
多くの人に会い
多くの本を読み
(テレビや見ないし
紙の新聞は流し読みしかしないけれど)
「smart news」「news pics」等々は
定期的にチェックし、
面白い記事は原文に当たり
evernoteにmemoし
使えそうなネタはすぐにpptで紹介できるようにし
講演やセミナー、コンサル時に
「あ、そうそう」
とすぐに紹介する。
そうして
自分のなかにリソースが蓄積される。
アイデアは
リソースとリソースの組み合わせでしかないので
そのリソースを
組み合わせることによって
新しいアイデアが生まれる。
これが創造性だ。
「そんなこと研究者だから…」
という人もいるが
今はgoogle先生がいるので
すこし検索すれば
いろんな知識や情報に
フックがかけられる。
今日、フックをかけたキーワードは
「エピジェネティクス」
だ。
先日、こんな記事を読んだ。
赤ちゃんは「抱っこ」など肉体的接触を数多くされるほど「DNAが良い方向に変貌する」ことをカナダの研究者たちが突き止める。その影響は「その人の健康を一生左右する」可能性も | In Deep
で、思い出したのが
ミスチルの「進化論」。
Mr.Children「進化論」from Stadium Tour 2015 未完
ダーウィンの進化論に反するのような
「親の努力が子どもに引き継がれるの?」
ってことだ。
そのキーワードが
「エピジェネティクス」。
ただ、こういう知識や情報を
すべて記憶しているわけではない。
実際には空で説明できないほど
忘れていく。
でも、フックはかかっている。
だからgoogle先生を使って
引っ張り出せるのだ。
さて。
ゴーシ先生は
大学教員でありながら
「日本の」「現在の」大学の存在に
否定的だ。
そうしたら、落合陽一さんは
そのあとにこんなこと書いてる。
「フックをかけておくこと」には意味がある。
そして、フックをかけておく機会は
実は受験勉強くらいしかないということだ。
あらゆるものにフックをかけるためという意味では
センター試験だって重要になると思う。そして、受験勉強を楽しめる
タスクや能力というものを
最低限身につけておいたほうがいい。あらゆるものにフックをかけながら
専門性を磨いていくと
もっと多角的な人材ができて
コンピュータに代替されにくくなる。
たしかに!
ということで
受験勉強は大事です。
ただ、大事なのは
大学に入るためではなく
フックをかけるために
自分に関心のないことでも
取り組んでみるきっかけとなるからです。
ゴーシ先生は
高校生の頃
現在はすごく苦手な
数学、物理、化学が得意でした。
今は農学部にいますが
高校の時は
生物はとっていません。
現在は、本を書いていますが
現代文も漢文も古文
さらには世界史も嫌いでした。
でも、今の自分があるのは
小中高と
強制的にいろんな知識や情報に触れ
そこにフックをかけたから
ということは
事実、あるのでしょう。
まぁ、そういう意味で
受験勉強には
それだけの意味があるのだとすれば
その道を選ばない人は
それ以上の努力をする必要があるのかもしれません。
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