食育研究家。九州大学講師/糸島市行政区長/1973年、大分県生まれ。農学博士。/年間の講演回数は100回を超え、大人向け学びの場である「大人塾」「ママ塾」「mamalink塾」等も主宰/主な著書に『いのちをいただく』『すごい弁当力!』『食卓の力』など、いずれもベストセラー/新聞掲載、テレビ・ラジオ出演も多数


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キウイ農家として成功するには?

2016年度 農業大学校 特別講義 day2

「農家として成功するには?」
の次の質問は
「キウイ農家として成功するには?」

 

学生からは
「さっきの質問と同じやん(笑)」
と声が上がりました。
ほぼ同じような質問に
全く違う答えをするのが
ゴーシ先生のスゴイところ。

 

経済学に「価格弾力性」という言葉があります。
そのモノの値段が上がったときに
需要が大きく減ってしまうモノを「価格弾力性が大きい」。
一般的には「価格弾力性が小さい」モノは生活必需品、
「価格弾力性が大きい」モノは贅沢品だと言われています。

 

ただ、これはすべてに当てはまるわけではなく
例えば、ベンツが好きな人は
ベンツが値上がりしても
やっぱりベンツを買うでしょう。

 

さて、農産物には
「努力しなくても売れるモノ」

「努力しないと売れないモノ」
があります。

 

消費者の立場からすれば
何も考えないで買うものと
「買おう」と意識しなければ
買わないものです。

例えば
前者は、米、ミソ、玉ねぎ、等々。
これらは
キレたら買います。
わざわざ「よし!買おう」と
意識しなくても買います。

後者は、和牛とか珍しい野菜とか
高級果物とか。

 

たぶん、キウイは後者です。

 

で、ベンツと同じように
「今日は、キウイが食べたい!買おう!」
と思ったら、
あまり価格などは気にせず買うはずです。

 

だからこういう農産物は
安くしても売れないし
儲けるために、いかに単価を上げるかよりも、
そもそも
「売るための努力」
をしなければなりません。

 

じゃぁ、その売るための努力とは何なのか?

 

例えばスコップを売ろうと思ったら
穴を掘る必要性を作ればいいわけです。
同じ意味で、アメリカのゴールドラッシュ時に
儲けたのは、金を探り当てた人ではなく
スコップを売っていた人です。

 

バレンタインデーは、
神戸のモロゾフ製菓が昭和11年に
スタートさせた
チョコレート販促事業です。

 

『ザ・ジャパン・アドバタイザー』に、
「あなたのバレンタイン(=愛しい方)にチョコレートを贈りましょう」
というコピーの広告を既に掲載しています。

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土用丑の日も
平賀源内が発案したという説が最もよく知られています。

『明和誌』によると、
源内の知り合い鰻屋が、
旬を過ぎた夏に売れない鰻を
何とか売るため源内の所に相談に行きました。
源内は、
土用の丑の日うなぎの日 食すれば夏負けすることなし」
と書いた看板を店先に掲げることを勧めます。
すると、その鰻屋は大変繁盛。
その後、他の鰻屋もそれを真似るようになり、
土用の丑の日に鰻を食べる風習が定着したといいます。

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恵方巻だってそう。

www.goshisato1973.info


じゃぁ、キウイを食べる日を作ればいい。
当然、9月1日ね。


あとはみんなが飛びつくような
面白さと
必然性とストーリー。

 

 

こんな話をしたら
学生さんたち、すっげー、感激してました。