食育研究家。九州大学講師/1973年、大分県生まれ。農学博士。/年間の講演回数は100回を超え、大人向け学びの場である「大人塾」「ママ塾」「mamalink塾」等も主宰/主な著書に『いのちをいただく』『すごい弁当力!』『食卓の力』など、いずれもベストセラー/新聞掲載、テレビ・ラジオ出演も多数


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棚田を見ると元農業経済学者の血が騒ぐ

まぁ、経済学の初歩の初歩だけど。

「交換価値」と「使用価値」というのがあります。

交換価値…商品が他の商品と交換される際に持つ価値。
使用価値…物が人間の欲望を満たすための有用性。

 

例えば、
水は交換価値をほぼ持ちませんが、
使用価値は非常に高い。
キャビアは交換価値がめちゃくちゃ高いけど
使用価値は非常に低い。

 

何が言いたいかというと米。

米は非常に使用価値が高いけど
これまで交換価値は非常に低かった。
なぜなら食料自給率は100%以上。

で、価格を維持したり高くしたりするために
減反政策して
最近では外国に輸出したり
業者が買い占めたり(という噂)して
米価高騰。

需給バランスが崩れ
米価高騰(←が今)。

で、備蓄米で供給量を増やし
なんとか米価を下げたい(←のがこれから)。

 

大切なのは
交換価値は需給バランスだけでは決まらない。
例えば、マックのコーヒーは180円~。
一方、スタバのコーヒーは380円~。
ちなみに、マックの日本店舗数は約3000。
スタバの日本店舗数は約2000。
価格成立において重要なのは、
情緒的価値。
私たちは、スタバの「おしゃれ」みたいな情緒に
平気でお金を払っている。

 

例えば時計。
機能としてはg-shockのほうがロレックスより高い。
ロレックスもネットで買おうと思ったら買えるので
需給バランスや希少性だけじゃない。
私たちは、ロレックスの「ステータス」みたいな情緒に
お金を払っている。
いや、私はロレックス持ってないけど。

 

だから
お米にも単なる希少性だけでなく
情緒的価値を付与しなければならないのだと思う。

 

 

この棚田のお米は
こんなに美しい景観も生み出している。

 

実はそれだけの情緒的価値がある。

 

ただ、景観と言う外部経済効果は
排除性が低く(排除できない)
共有性が高いから(みんなで同時に共有できる)
フリーライドできちゃう。

 

(展望台にゲートをつけて有料にすれば
 内部化できる)

 

みんな、この景観は美しい
と言っても
この景観を守るために
高いお米を買うわけではない。

 

農家さんも
「美味しくて安全・安心な農産物を作るのが農業」
にこだわりすぎ。

農政の理解もない。

 

こんな条件不利の棚田で
キロ400円で、米作れるわけないじゃん。

 

 

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