食育研究家。九州大学講師/糸島市行政区長/1973年、大分県生まれ。農学博士。/年間の講演回数は100回を超え、大人向け学びの場である「大人塾」「ママ塾」「mamalink塾」等も主宰/主な著書に『いのちをいただく』『すごい弁当力!』『食卓の力』など、いずれもベストセラー/新聞掲載、テレビ・ラジオ出演も多数


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セミナーでの「母子同席」問題

食育や教育、子育てをテーマにした
セミナーをやっていると
「お子様連れでの参加も可能」
のケースがよくあります。

 

 

当然だけど
子どもや赤ちゃんが
90分、120分
静かに黙っているわけがないです。

 

当然、グズります。

普通は、サッと
子ども、赤ちゃんを連れて退室し
落ち着いてから
再入場するのだけれど
それが普通にできない親もいます。

 

「母子同席なんだから
 グズってもOK」
とか 
「お金を払っているんだから
 私にも聞く権利がある」
とか思っているのかもしれません。


「そういうことを言うから
 母親がそういうセミナーに参加できずに
 社会と隔絶され…」
とか
「子ども連れ、赤ちゃん連れという
 個別事情にちゃんと配慮、理解して
 子育て真っ最中の親子に対して
 優しい社会であるべき」
なんて声を聞くこともあります。

 

厳しいかもしれませんが
私は、しばらく様子を見た後
「いったん退室して、落ち着いたら
 戻ってきましょう」
と声を掛けます。

 

先日のセミナーでも
そう声を掛けました。

 

まず
「母子同席なんだからグズってもOK」
ではありません。
セミナーに集中できる環境を作ることが
主催者の最も優先すべきことの一つです。

ただ、(乳幼児)託児が準備できないから
母子同席を認めているだけです。

 

「お金を払っているんだから
 私にも聞く権利がある」
というのであれば、
ほかの参加者も
お金を払っているのだから
静かに集中して聞く権利があります。

 

「多様性を認める」
「個別事情に配慮する」
「子育て真っ最中親子に優しい」
ことと
「他人の権利を侵害する」
ことは全く意味が違います。

ほかの参加者の皆さんは
「多様性を認める」
「個別事情に配慮する」
「子育て真っ最中親子に優しい」
から、黙っているのです。

 

だから、講師である私が
「しばらく様子を見た後」
声をかけるのです。

 

講師の私だって
お話に集中できなくなります。

 

それは
子どもや赤ちゃんが
うるさいからではありません。

「親は何やってるの?」
と思いはじめ
それがストレスになり
話に集中できなくなります。

子どもにも赤ちゃんにも
グスる権利があります。

親としてその権利を
守ってあげようと思えば
少し場を離れればいいだけの話。

 

 

それができていないのは
子どもより、赤ちゃんより
自分の「聞きたい」を優先させているだけです。

そういう親が増えると
「母子同席不可」
のセミナーが増えるでしょう。

それはとっても悲しいことです。

そんなことにならないためにも
ちゃんと親が子どもの権利を
保証してあげることです。

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