食育研究家。九州大学講師/糸島市行政区長/1973年、大分県生まれ。農学博士。/年間の講演回数は100回を超え、大人向け学びの場である「大人塾」「ママ塾」「mamalink塾」等も主宰/主な著書に『いのちをいただく』『すごい弁当力!』『食卓の力』など、いずれもベストセラー/新聞掲載、テレビ・ラジオ出演も多数


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『ケーキの切れない非行少年たち』

現在の
ゴーシ先生の食育講演の冒頭のお話は
「凶悪少年犯罪と食」
というテーマ。

 

そんなゴーシ先生にとって次回は
この本は、即買い。 

 

f:id:kab-log:20190903061800j:plain

 

非行少年の実態

  • 簡単な足し算、引き算ができない。
  • 漢字が読めない。
  • 簡単な図形を写せない。
  • 短い文章すら復唱できない。
  • 計画が立てられない。
  • 見通しが持てない。
  • 反省すらできない。
  • 葛藤も持てない。

非行少年に共通する特徴5点セット+1

  • 認知機能の低さ…見たり聞いたり想像する力が弱い。
  • 感情統制の弱さ…感情をコントロールするのが苦手。すぐにキレる。
  • 融通の利かなさ…何でも思いつきでやってしまう。予想外のことに弱い。
  • 不適切な自己評価…自分の問題点がわからない。自身がありすぎる。なさすぎる。
  • 対人スキルの乏しさ…人とのコミュニケーションが苦手。
  • +1 身体的不器用さ…力加減ができない。体の使い方が不器用。

 

下記は、少年院に入院している少年(暴行・傷害事件)
が書いた「Rey複雑図形」の模写の結果。

f:id:kab-log:20190903182319j:plain

ちなみに、おとちゃん(10歳)にも
書いてもらいました。

1分程度で書きあげました。

その結果。

f:id:kab-log:20190903182816j:plain

ほぼ、完璧です。

 

親バカ、ゴーシ先生の
子ども自慢ではないです。


10歳なら、普通に
これくらいの認知機能はあるのです。

 

 

では、なぜ、非行少年たちは
認知機能が低いのか。
感情統制が弱いのか。
まぜ、融通がきかず
不適切な自己評価をし
対人スキルが乏しくなってしまうのか。

 

当然、本書にも書かれている通り
様々な障害を有している子もいます。

だけど、障害がなくても非行に走る子はいます。

 

やっぱり、それは
養育者(一般的には親)の関わり方不足があるんじゃないかと思います。
どれくらい話しかけ
どれくらい話をきいてあげ
どれくらい質問をし
どれくらい歌を歌い
どれくらい指遊びをし
どれくらい落書きをさせ
どれくらい社会と関わらせ…

それが、脳も心も、認知機能も
発達させます。
脳の神経ネットワークは
反復によって強化されるので
上記の「かかわり」の時間が
脳も心も、認知機能の発達に比例すると言ってもいいでしょう。

 

逆説的に言えば
「かかわり」が少ないと
認知機能だけでなく
別な箇所にも影響が現れます。

 

例えば、歯。

 

食育仲間の岡崎先生の記事です。

 

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18歳の少年のむし歯。
この写真,実は少年院で撮影したものである。
重い罪を犯した少年達は,このようなひどい歯をしてることが多い。
この背景が,乳歯の時期に源があるとしたら,その時期の育児環境に根源がある。
犯した罪が,乳幼児期の家庭環境に端を発していると考えるならば,
この少年だけを責めるわけにはいかないだろう。

http://okazaki8020.sakura.ne.jp/omosiro/hanzai/hanzai.html

 

そうそう。

 

ゴーシ先生、今はこんなにバカだけど(笑)
子供の頃のゴーシ先生の声を
母親がカセットテープに隠し撮りをしていて
データをなくさないように
先日、youtubeにupしました。

 

それを聞いてもらった
オンラインサロン・メンバーが
1歳8ヶ月でここまで話せるってスゴイ!
って言っていました。

それはそう。
聞いていたらわかる。

うちの母親、ずーっと話しかけてる
すーっと質問してる。
ずーっと歌わせてる。

 


ゴーシ先生の幼き日

 

ま、それはそうと…

 

<memo>

  • 認知能力…記憶、知覚、注意、言語理解、判断・推論といったいくつかの要素が含まれた知的機能。
  • 人は五感(見る、聞く、触れる、匂う、味わう)を通じて外部環境から情報を得て、整理し、それをもとに計画を立て、実行し、様々な結果を作り出していく。その過程で必要な能力が認知機能。
  • 想像力がなければ努力ができない。
  • 感情を統制できないと認知機能も働かない。

…あ、そうか。
memoつくるより、もくじ転載したほうが話が早い。

 

もくじ

 

はじめに

第1章 「反省以前」の子どもたち
「凶暴で手に負えない少年」の真実/世の中のすべてが歪んで見えている?/面接と検査か ら浮かび上がってきた実態/学校で気づかれない子どもたち/褒める教育だけでは問題は 解決しない/1日5分で日本が変わる

第2章 「僕はやさしい人間です」と答える殺人少年
ケーキを切れない非行少年たち/計算ができず、漢字も読めない/計画が立てられない、 見通しがもてない/そもそも反省ができず、葛藤すらもてない/自分はやさしいと言う殺 人少年/人を殺してみたい気持ちが消えない少年/幼児ばかり狙う性非行少年

第3章 非行少年に共通する特徴
非行少年に共通する特徴5点セット + 1/
【認知機能の弱さ】:見たり聞いたり想像する力 が弱い/「不真面目な生徒」「やる気がない生徒」の背景にあるもの/想像力が弱ければ努力できない/悪いことをしても反省できない/
【感情統制の弱さ】:感情を統制できないと 認知機能も働かない/ストレス発散のために性非行/~怒り"の背景を知らねばならない / 怒り"は冷静な思考を止める/感情は多くの行動の動機づけである/
【融通の利かなさ】:頭が硬いとどうなるのか?/BADS(遂行機能障害症候群の行動評価)/学校にも 多い「融通の利かない子」/融通の利かなさが被害感につながる/
【不適切な自己評価】:自分のことを知らないとどうなるのか?/なぜ自己評価が不適切になるのか?/
【対人スキルの乏しさ一対人スキルが弱いとどうなるのか?/嫌われないために非行に走る?/性の問題行動につながることも/
【身体的不器用さ】身体が不器用だったらどうなるのか? /不器用さは周りにバレる/身体的不器用さの特徴と背景

第4章 気づかれない子どもたち |
子どもたちが発しているサイン/サインの「出し始め」は小学2年生から/保護者にも気 づかれない/社会でも気づかれない/「クラスの下から5人」の子どもたち/病名のつか ない子どもたち/非行化も懸念される子どもたち/気づかれないから警察に逮捕される

第5章 忘れられた人々
どうしてそんなことをするのか解不能な人々/かつての「軽度知的障害」は人口の1% いた大人になると忘れられてしまう厄介な人々/健常人と見分けがつきにくい」「整 度」という誤解/居待も知的なハンディが原因の場合も、本来は保護しなければならない 路害者が犯罪者に/柄務所にかなりの割合でいる忘れられた人々/少年院においた「忘れ られた少年たち」/被害者が被害者を生む

第6章 褒める教育だけでは問題は解決しない
英める教育で本当に改善するのか?/「この子は自尊感情が低い」という紋切り型フレー ズ/教科教育以外はないがしろにされている/全ての学習の基礎となる認知機能への支援 を/医療・心理分野からは救えないもの/知能検査だけではなぜダメなのか?/「知的に は問題ない」が新たな障害を生む/ソーシャルスキルが身につかない訳/司法分野にない もの、欧米の受け売りでは通用しない

第7章 ではどうすれば? 1日5分で日本を変える
非行少年から学ぶ子どもの教育/共通するのは「自己への気づき」と「自己評価の向上」 /やる気のない非行少年たちが劇的に変わった降間/子どもへの社会面、学習面、身体面 の三支援/認知機能に着目した新しい治療教育/学習の上台にある認知機能をターゲット にせよ、新しいブレーキをつける方法/子どもの心を傷つけないトレーニング/朝の会の 1日5分でできる/お金をかけないでもできる/脳機能と犯罪との関係/性犯罪者を治す ための認知機能トレーニング/被虐待児童の治療にも/犯罪者を納税者に

おわりに

 

 

ケーキの切れない非行少年たち (新潮新書)

ケーキの切れない非行少年たち (新潮新書)

 

 

 

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