食育研究家。九州大学講師/糸島市行政区長/1973年、大分県生まれ。農学博士。/年間の講演回数は100回を超え、大人向け学びの場である「大人塾」「ママ塾」「mamalink塾」等も主宰/主な著書に『いのちをいただく』『すごい弁当力!』『食卓の力』など、いずれもベストセラー/新聞掲載、テレビ・ラジオ出演も多数


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結婚・不倫問題①-結婚編-

ケン君(15歳、男性)からの質問。

 

これからの未来、
結婚制度はなくならないのか?と。
不倫があんなに批判を受ける意味がわからない。

 

結婚という制度を読み解く前に
まず、ヒトという生き物の繁殖システムの特殊性について
分かっておかなければなりません。

  1. 排卵期(日)を自覚できない… 排卵期(日)を自覚できない動物なんてヒトくらいなものです。進化の過程で排卵日を隠したのです。
  2. 発情していなくてもセックスできる…一般的な動物は発情期にしかセックスできません。
  3. 娯楽的なセックス…ヒトは、繁殖以外にも、快楽、コミュニケーション、愛情表現等の目的でセックスします。ただ、ボノボみたいなケースもありますし、マスターベーションする生き物は結構います。
  4. 子育ての父親の寄与…ほとんどの動物の父親は子育てに関与しません。交尾したら、どこかに行ってしまいます。
  5. 一夫一婦制…テナガザルやプレーリーハタネズミは一夫一婦制です。一夫一婦制は哺乳類の3~5%程度です。

 

では、なぜ、ヒトは一夫一婦制になったのか?

 

600万年前に
ヒトは直立二足歩行をはじめました。
その結果、骨盤が変形し、産道が狭くなりました。

また、
250万年前から脳の大型化が始まります。
当時の脳の大きさは600cc。
60万年前に
脳容量が現代人と同じ大きさになります(1500cc)。

 

その結果、非常に未熟な状態で
子どもを出産しなければならなくなりました。
馬や牛は、生後1時間で歩けますが
ヒトは、生後1年しないと歩けないくらい
未熟なのです。

産道が狭く、赤ちゃんの脳が大きいので
これ以上、赤ちゃんが大きくなると
母子ともに、命の危険にさらされるのです。

未熟状態で生まれてくる子どもを育てるのは、
メスにとって大きな負担になります。

赤ちゃんを抱えているので、
エサを自分で採りに行けなくなります。
そこで、育児にオスの協力が必要になります。

 

そこで、メスの性戦略です。
「ちゃんと、妊娠、出産後も
 エサ、持ってきてくれる?
 じゃないと、交尾なんか絶対にしないから!」

 

オスにしても
排卵日がわからないメスとの子孫を
確実に残すためには
「このメスのそばにいて
 交尾を続けたほうが確実だよね…」

 

こうして
特殊なヒトの繁殖システム
婚姻形態がうまれたと考えられます。

 

ちなみに、ヒトも
以前は、一夫多妻制だったらしいのですが
150万年前に、
ゆるやかな一夫一婦制になったと言われています。

ある説では、狩猟採集生活をしていたころは一夫多妻制であったが、
農耕を始めて集団生活するようになった後、
性感染症の大流行に見舞われ
そのため一夫一婦制のほうが、
集団維持のために有利となり、
それが定着したと言われています。

 

それが社会制度化されたのが
結婚です。

 

ということを考えていくと
「種の保存」
という生物としての本能がある以上
結婚という制度はなくならないはずです。

 

 

ここからは
生物学的なお話ではなく
法律・政治学的なお話。

 

当然、フランスの
PACS婚のような
LGBT等にも配慮した
多様なパートナーシップ制度は
できるでしょう。

 

だからといって
結婚という制度がなくなるかと言えば
なくならない。

 

なぜなら
なくそうと思っても
日本の場合、憲法改正が必要になるから。
そして、憲法改正に必要な
法案さえも国会で議論されていない状況です。

 

不倫の話は
また今度。。。

 

 

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