食育研究家。九州大学講師/糸島市行政区長/1973年、大分県生まれ。農学博士。/年間の講演回数は100回を超え、大人向け学びの場である「大人塾」「ママ塾」「mamalink塾」等も主宰/主な著書に『いのちをいただく』『すごい弁当力!』『食卓の力』など、いずれもベストセラー/新聞掲載、テレビ・ラジオ出演も多数


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なぜ、イジメはいけないのですか?

patakokun.hatenablog.com

 

以下の原稿を書いたのは
ケンの相談に乗っていたとき。
ケンのために。

 

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文部科学省の「問題行動調査」によると、
小中高校などで平成22年度に、
イジメを認知した件数は7万7,630件。

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同調査によると、平成23年度の児童生徒の自殺者数は200人。
前年度より44人増加しています。
うち、明確に「イジメが原因」とされているのは4人ですが、
「不明」が58%と最も多く、
その中に「イジメが原因」というケースも含まれている可能性があります。

 

小学校や中学校で、こんな質問をします。
「大学の中ってイジメがあると思う?」
「大学生ってイジメしていると思う?」
子どもたちは、「あると思う」と答えます。

 

大学でのイジメ、大学生のイジメ。
私の知っている限りありません。
驚きましたか?


もしかしたら、
皆さんの中にも
「イジメたい」
「イジメは当然」
という気持ちがあるかもしれません。

 

生物学では、
オメガ個体という考え方があります。

群れで生活する生き物で、
群れの中に順位が発生する生き物がいます。

その順位が最下位である個体がオメガ個体です。

 

多くは身体が小さかったり弱かったりします。
いつも他の仲間から、
突かれたり、追っ払われたり、
エサが足りないと、
なかなかエサにありつけなかったりします。

 

ニワトリもそうです。
ストレスが溜まると、
弱いニワトリの「尻つつき」をします。
腸が出てくるまでつついて、殺しちゃうこともあります。

 

生き物の本能なのでしょう。
弱い個体を排除するほうが、
生物学的には、エサなどの資源をより有効に利用し、
種全体が生き残りやすくなるからでしょう。

 

だからといって、イジメが許されるわけではありません。

 

話を戻します。

 

普通の大学生はイジメなんかしません。
イヤだったら、嫌いだったら
付き合わなければいいのです。

 

高校までのように、
ずーっと一緒に学校生活を送らなければならない、
ということはありません。

 

少しは、陰口とか悪口とかはあるかもしれませんが、
いわゆる、イジメなんてありません。

 

逆に、そんなこと大学生になってやっていたら、
アホと思われます。

 

私達の世代は、子どもの頃、
カエルに爆竹をつけて爆発させたりしていましたが、
今はしません。

そんなこと大学生になってやっていたら、
アホと思われます。

 

おそらく、子どもは、
純粋な興味や好奇心や残虐性を、
理性によってコントロールできないのでしょう。

 

行動や感情をコントロールするのは、
脳の前頭前野という部分です。
子どもは、まだ、
この前頭前野が十分に発達していないのです。

 

つまり、「イジメたい気持ち」なんてそんなものなのです。
大人になるまでの、
前頭前野が十分に発達するまでの、
行動や感情を理性的にコントロールできるようになるまでの、
わずか、一時期のものなのです。


よく「イジメられる側の気持ちになって考えよう」
なんて言われていますが、
おそらく、イジメをする子どもたちは、
「イジメられる側の気持ちになって考える」
なんてことはできないでしょう。

 

前頭前野が十分に発達していないから、
相手の立場になって考えるとか、
相手の気持ちを思いはかる、
なんてことはできないのです。

 

相手のために、
イジメをしたらいけない、
のではありません。

 

自分のために、
イジメをしたらいけない、
のです。

 

今、「イジメたい」気持ちがあったとしても、
そのわずか数年後には、
そんな「イジメたい」気持ちは無くなります。

 

絶対になくなります。

 

そのときに絶対に後悔します。

 

もし、そのイジメが原因で、
誰かが不登校になったり、
自殺したりするとしましょう。

 

おそらく、一生、そのことを背負い、
引きずって生きていかなければならなくなります。

自分の人生で嬉しいとき、
例えば、大学に合格したり、
恋人ができたり、
成人式を迎えたり、
就職したり、
結婚したり。

 

その度に、頭の中に、
あのときのイジメが思い出されるでしょう。

 

子どもが出来たら、分かるはずです。
どんなにわが子が愛しいかを。
親にとって大切な大切な存在であるかを。
そのイジメられた子だって、
同じように、
その子の親からすれば愛しく大切な存在だったのです。

 

そのことを痛感するでしょう。
後悔の気持ちを強くするでしょう。
「自分があんなことしなければ、あの子も今頃…」
って思うはずです。

 

大人になれば、そう思えるようになるのです。
それが大人になるということです。

 

そんな人生はツライです。
だから、自分のために、自分の未来のために、
絶対にイジメなんかしないほうがいいのです。

 

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