食育研究家。九州大学講師/糸島市行政区長/1973年、大分県生まれ。農学博士。/年間の講演回数は100回を超え、大人向け学びの場である「大人塾」「ママ塾」「mamalink塾」等も主宰/主な著書に『いのちをいただく』『すごい弁当力!』『食卓の力』など、いずれもベストセラー/新聞掲載、テレビ・ラジオ出演も多数


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「いじめ」は人の一生を変えます

今日(7/27)は
ある人の紹介で
ある人のお話を聞く。
相談にのる。

 

約2時間半
いろんな話を聞き
前向きになれるような言葉をかけたり
考え方を伝えたりしたけど
「それは変わりたい人の話で…」
とのれんに腕押し状態。

 

ゴーシ先生が
心折れそうになったわ!

 

 

それでも最後は
少し笑顔になって
冗談を言ってくれるようになって
2つ約束をしてくれました。

 

よかった。

 

それでも、
子どもの頃のいじめ体験
親からのみ捨てられた意見
大人になってからのハラスメント
その積み重ねが
ここまで人の気力、生きる力を奪っていくのだと実感。

以前、こんな本を書きました。

 

36.「なぜ、イジメはいけないのですか?」
 文部科学省の「問題行動調査」によると、小中高校などで平成22年度に、イジメを認知した件数は7万7,630件。
 同調査によると、平成23年度の児童生徒の自殺者数は200人。前年度より44人増加しています。うち、明確に「イジメが原因」とされているのは4人ですが、「不明」が58%と最も多く、その中に「イジメが原因」というケースも含まれている可能性があります。
 小学校や中学校で、こんな質問をします。
 「大学の中ってイジメがあると思う?」
 「大学生ってイジメしていると思う?」
 子どもたちは、「あると思う」と答えます。
 大学でのイジメ、大学生のイジメ。私の知っている限りありません。
 驚きましたか?
 もしかしたら、皆さんの中にも「イジメたい」「イジメは当然」という気持ちがあるかもしれません。
 生物学では、オメガ個体という考え方があります。群れで生活する生き物で、群れの中に順位が発生する生き物がいます。その順位が最下位である個体がオメガ個体です。
 多くは身体が小さかったり弱かったりします。いつも他の仲間から、突かれたり、追っ払われたり、エサが足りないと、なかなかエサにありつけなかったりします。
 ニワトリもそうです。ストレスが溜まると、弱いニワトリの「尻つつき」をします。腸が出てくるまでつついて、殺しちゃうこともあります。
 生き物の本能なのでしょう。弱い個体を排除するほうが、生物学的には、エサなどの資源をより有効に利用し、種全体が生き残りやすくなるからでしょう。
 だからといって、イジメが許されるわけではありません。
 話を戻します。
 普通の大学生はイジメなんかしません。イヤだったら、嫌いだったら付き合わなければいいのです。高校までのように、ずーっと一緒に学校生活を送らなければならない、ということはありません。
 少しは、陰口とか悪口とかはあるかもしれませんが、いわゆる、イジメなんてありません。逆に、そんなこと大学生になってやっていたら、アホと思われます。
 私達の世代は、子どもの頃、カエルに爆竹をつけて爆発させたりしていましたが、今はしません。そんなこと大学生になってやっていたら、アホと思われます。おそらく、子どもは、純粋な興味や好奇心や残虐性を、理性によってコントロールできないのでしょう。
 行動や感情をコントロールするのは、脳の前頭前野という部分です。子どもは、まだ、この前頭前野が十分に発達していないのです。
 つまり、「イジメたい気持ち」なんてそんなものなのです。大人になるまでの、前頭前野が十分に発達するまでの、行動や感情を理性的にコントロールできるようになるまでの、わずか、一時期のものなのです。
 よく「イジメられる側の気持ちになって考えよう」なんて言われていますが、おそらく、イジメをする子どもたちは、「イジメられる側の気持ちになって考える」なんてことはできないでしょう。前頭前野が十分に発達していないから、相手の立場になって考えるとか、相手の気持ちを思いはかる、なんてことはできないのです。
 相手のために、イジメをしたらいけない、のではありません。
 自分のために、イジメをしたらいけない、のです。
 今、「イジメたい」気持ちがあったとしても、そのわずか数年後には、そんな「イジメたい」気持ちは無くなります。絶対になくなります。
 そのときに絶対に後悔します。
 もし、そのイジメが原因で、誰かが不登校になったり、自殺したりするとしましょう。おそらく、一生、そのことを背負い、引きずって生きていかなければならなくなります。
 自分の人生で嬉しいとき、例えば、大学に合格したり、恋人ができたり、成人式を迎えたり、就職したり、結婚したり。その度に、頭の中に、あのときのイジメが思い出されるでしょう。
 子どもが出来たら、分かるはずです。どんなにわが子が愛しいかを。親にとって大切な大切な存在であるかを。そのイジメられた子だって、同じように、その子の親からすれば愛しく大切な存在だったのです。
 そのことを痛感するでしょう。後悔の気持ちを強くするでしょう。「自分があんなことしなければ、あの子も今頃…」って思うはずです。
 大人になれば、そう思えるようになるのです。それが大人になるということです。
 そんな人生はツライです。
 だから、自分のために、自分の未来のために、絶対にイジメなんかしないほうがいいのです。

 

37.「もし、イジメられたらどうすればいいですか?」
 ある小学生から相談を受けました。イジメられているのだと言います。
 学校の先生に相談しても「直接その場を見ていないので、指導も注意もできません」って言うとのこと。
 相手の親に相談しても「うちの子がそんなコトするはずありません。オタクのお子さんがウソをついてるんじゃないですか?」って言うとのこと。
 だから、その子は、私が書いた「ニワトリの尻つつき」の記事を思い出しながら、ガマンし続けているのです。
 だけど何も解決しない。だから私に、直接、相談しに来たとのことでした。
 動揺しました。目の前が真っ暗になりました。何も言えなくなりました。怒りもこみ上げてきました。
 私は、その子に「イヤだな~って思ったら、学校、休めばいいよ」ってアドバイスしました。
 そうしたらその子は、「先生がズル休みはいけないんだって」って言います。
 鳥肌が立ちました。
 こういう真面目で賢くて強い子が、ガマンの限界を超えたときに、「自分の命で、自分の正しさを証明してみせる」なんて思っちゃうのかもしれません。
 学校に行かないなんて全然アリ。
 わざわざ「あなたのことが嫌いだ」っていうような環境に身を投じなくていい。一生の問題です。
 ある授業で、学生からの質問を受け付け、私がそれに答えるという、質疑応答の時間を設けました。前から順に、学生に質問させていたのですが、ある男子学生は、とても混乱した様子で質問できませんでした。
 授業終了後、その彼が、私の元にやってきました。
 話を聞けば、皆の前で発言しようとすると、小・中・高とイジメられた経験がフラッシュバックするのだと言います。
 鉛筆を投げられ、椅子をひかれ、ヤジが飛び、そんなことが思い出されて混乱し、ドキドキして、パニックになって何もできなくなるのだと言います。
 このレベルまでなると、PTSD心的外傷後ストレス障害)とか、PD(パニック障害)なのかもしれません。
 いじめの問題を議論していると、「いじめられる方にも原因がある」なんてことを言う人がいます。そんなことは絶対にありません。100%、いじめる方が悪い。
 「いじめられた経験もいい経験になる」なんてことを言う人がいます。ある意味、事実でしょう。でも、それは、その強さがある人が言える言葉です。
 彼のようなレベルになると、これからいろんな面接を受けたり、人前で発表したりする際に、本当に苦労するでしょう。
 いじめが人の一生を狂わせることもあります。
 だから、わざわざ、そんな環境に身を投じなくていいのです。
 やさしさと思いやりで満ちあふれている社会もあります。やわらかさとあたたかさで満ちあふれている世界もあります。
 あなたのことが、大好きだって、必要なんだって、かけがえのない存在なんだって、言ってくれる人がいっぱいいます。 

 

 

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