食育研究家。九州大学講師/糸島市行政区長/1973年、大分県生まれ。農学博士。/年間の講演回数は100回を超え、大人向け学びの場である「大人塾」「ママ塾」「mamalink塾」等も主宰/主な著書に『いのちをいただく』『すごい弁当力!』『食卓の力』など、いずれもベストセラー/新聞掲載、テレビ・ラジオ出演も多数


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区長のお仕事-行政区運営が少しでも円滑になりますように-

今週末は「区費徴収」という、
区長としての一大イベント。

 

先週から評議員を通じて
「いくら払ってください」
という令書を各世帯に配布。

 

そうすると、連日連夜、訪問客が来る。

「同居することになったから区費を修正してくれ」
「世帯主を息子の名義にかえてくれ」
「当日、納入できないから今、受け取ってくれ」
「施設なのだけれど、入居者全員が個別の世帯主になってる」
「あの世帯と家族構成が同じなのに、なぜ区費が違うのか」
年金生活になったのだから区費が安くなると思ってたのに」
「区費が高すぎる」
なんかいうのは、まだ支払う意思があるから
ありがたいことで
「区を辞めたい」
「区費は払わない」
「令書は受け取らない」、等々。

本当に連日連夜。

 

頭を下げ続け
理解を求めるが
一度、しっかりと区長としての考えを
伝えたほうがいいと思い始め。

 

区内の放送で
呼びかけようと思ったが
聞いてない人、聞こえにくい地域もあるので
文書を作成することにした。

 

テキストデータは以下のとおり。

 

大入行政区民の皆様へ

 日頃から、円滑な行政区運営のご協力、ありがとうございます。
特に、今年度も、区費を納入していただいた方には感謝申し上げます。

 大入行政区は2019年に認可地縁団体として法人化されており、入区(区費の納入)は任意です。それ以前のように入区、区費の支払いが強制されることはありません。

 しかし、大入行政区での生活は、行政区の活動、区費によって成立しているのも事実です。
 例えば防犯灯(街灯)の電気料金の2/3は、市からの補助ですが、1/3は区費によって賄われています。つまり、入区する世帯が減少し、納入される区費が減少すれば、防犯灯は点かなくなります。
 公民館の電気代も水道料も支払えなくなります。
 先日6/11に行われた海岸・河川清掃のお茶代や草刈り機の燃料代も区費によって賄われています。ゴミが拾われ、草刈りが行われ、美しい大入行政区が維持できているのは、区費のおかげです。
 盆綱引き、盆踊り、神幸祭等の伝統行事もそう。子ども会や消防団の活動もそう。
 私たちの大入行政区の暮らしは、皆様の行政区活動、皆様に納入していただく区費によって成立しています。

 「区費が高すぎる」「輪番で回ってくる評議員、連絡員と言った役職を引き受けられない」、いろんなお考え、お声があることも承知しています。
 現在、皆様の負担を軽減できるよう、区長、評議員一丸となって、行政区運営の合理化、効率化を進めています。様々な問題に対しても、できるだけスピーディーに解決するよう努めています。

 私自身は、大入行政区が大好きです。ここで育ちゆく子どもたちにも、安全・安心で美しく、伝統文化の残る大入行政区を残していきたいと考えています。そしてできれば、もっと楽しい大入行政区にしたいと考えています。
 
 もし、少しでもこの考えに賛同いただけるなら、今後とも、円滑な行政区運営へのご協力をよろしくお願いします。

文責:大入行政区長 佐藤剛史

 

防犯灯の問題とかは
区長になって、はじめて知ったことだけど
みんな知っておいたほうがいい。
「自分くらいは…」
と思ってフリーライドしていると
防犯灯さえ点かない地域になる。

 

この文章を区費徴収の際、
そして督促の際に
配布しようと思う。

 

こうやって
丁寧に作文して、伝え
少しずつでも理解を深めていく。

 

そして、こうした文章やノウハウが
少しでも共有され
日本の農村、田舎の行政区運営が
少しでも円滑になることを願って。

 

 

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