食育研究家。九州大学講師/糸島市行政区長/1973年、大分県生まれ。農学博士。/年間の講演回数は100回を超え、大人向け学びの場である「大人塾」「ママ塾」「mamalink塾」等も主宰/主な著書に『いのちをいただく』『すごい弁当力!』『食卓の力』など、いずれもベストセラー/新聞掲載、テレビ・ラジオ出演も多数


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グロービス福岡校移転記念セミナー

8日の午後は
グロービス福岡校移転記念セミナー>。


『福岡市とグロービスの次の挑戦
~アジアのリーダー都市の実現に不可欠な人材育成の最前線~』
に参加し、高島市長の講演を聞いてきました。

f:id:kab-log:20170422180923j:plain

本当に面白かったです。
福岡市から糸島市に移り住みましたが
もう一度、福岡市に住みたくなるほど
面白かったです。

 

私は、講演会場で
もっともinputし
outputする男なので
以下、講演内容をまとめます。

(間違いがあるかもしれませんが
 ご容赦ください)

 


規制緩和という魔法】
会場であるJR・JPビルは
都心機能を再生し
回遊性を高める
機能を持ったビルで、
実は、
規制緩和」によって作られたビル1号。

どういうことか。

歩道をひろげるためのセットバックや
回遊性を高めるためのデッキの設置、等々には
コストが発生する。

それらは公共的な意味合いがあるので
普通は、行政が補助金という形で
負担する。

しかし、行政にも予算がない。
そこで、「規制緩和」という魔法を使う。
JR・JPビルでは、容積率の緩和
という規制緩和を行った。
具体的には容積率800%を1200%へ緩和。

するとビルは床面積を広くとれ
テナント料がおおく入ってくる。
ビルも、セットバックやデッキ設置の
コストを回収できる。
行政は補助金を出さなくていい。

天神や博多駅前の
イルミネーションも「規制緩和」の成果。
イルミネーションは
街路樹保護の観点から
木にイルミネーションを巻きつける期間が
制限されている。
そこの規制緩和で期間を長くすると
いろんなイベントを展開できたりして
コストが回収できるので
イルミネーションが増加した。

 

【行政が持つ権限とは?】
行政が持つ権限は「規制」。
しかし、逆に見れば
規制緩和」という権限もある。

規制を緩和すれば「遊び」の部分が生まれる。
この「遊び」の部分でできることをやる。

人口は減少し、公債は増大している。
事業を行おうにも、予算がかけられない。
そういって、
何もしなければ衰退していくだけ。
そこで知恵を使う。

 

【天神ビックバンとは?】
10年間で30棟のビルを立て替える
という計画が天神ビックバン
天神は、航空法でビルの高さが制限されている。
天神で最も高い建物が
福岡市役所15階。
じゃぁ、飛行機が
福岡市役所ギリギリをよけて飛んでいるかというと
そんなことはなく
はるか上空を飛んでいる。

さて、
現在の天神にある古いビルは
昔の規制に従って建てられている。
だから現在の基準で建て替えようとすると
床面積が狭くなる。
だから、誰も古いビルを
建て替えようとしない。

そこで、

航空法の規制緩和
結果として2フロアー分、高くできるようにり
床面積1.7倍にできるようになった。
これを10年間で一気にやる。

10年以降はインセンティブをつけない。
その期限を切る意味は
スケールメリットを生み出すため。
例えば小さなビル2棟に
エレベーターが計4つ(2×2)あるより
大きなビル1棟に
エレベータが3つのほうが合理的。

2020年の東京オリンピックまでは
「なんとなくOK」。
ただし、そこから先が不透明。
その先のイニシアチブをどう福岡がとるか。
その戦略の一つが「天神ビックバン」。

 

ウォーターフロント計画】
まず、港湾開発には
すごくお金がかかるし
港湾ゾーンは
「港湾利用」のためという規制がある。

さて、
福岡は日本一のクルーズ船寄港地。
福岡へのクルーズ船の寄港は
一昨年の99回から
今年は400回。
異次元の世界。

クルーズ船の経済効果は
極めて高い。
爆買い対応ができる移動手段。

現在のフェリー乗り場を見ると
キオスクくらいしか、マネタイズする仕組みがない。
それは税金が投入されている公共施設だからであり
民間のマネタイズする仕組みを導入しにくい。

ところで、
地中海クルーズのような
クルーズの旅の基本は
「fly&クルーズ」。

飛行機で、そのクルーズ船の発着地に行き
クルーズを楽しむ。
福岡をそんな「fly&クルーズ」の拠点にする。

マレーシアやマイアミなど
世界的な「fly&クルーズ」の拠点を見ると
フェリー乗り場には
超一流ホテルや
コンベンション施設
ショッピングセンター
などが併設されている。

マリンメッセなどのコンベンション施設は
稼働率が80%
現実的にもう足りない。

そこで、
フェリー乗り場、コンベンション施設
等の不採算部門
ホテル、ショッピングセンター
等の採算部門を
一体・総合開発する。

ウォーターフロント開発には
莫大なお金がかかる。

税金をいかに使わず
民間の力をいかに活用し
いかに開発していくか。

ウォーターフロント開発の
イデアを募集したところ
2割は海外のスゴイ企業。

民間にはお金を出したいところが
たくさんある。
それを活用する。

箱崎の未来】
50haという都心部
再開発できるチャンスは
もうないし、世界的にも少ない。

ダボス、ハーバード
九大、等々の知を活用し
そこで、世界最高のスマートシティを創る。

ロット数では
東京、ニューヨークに勝てない。
付加価値と意思をのせるか。

モデルシティを箱崎に作り、
アジアのリーダー都市にする。