過去記事
九大で行われている
『アントレプレナーシップ入門』
という講義に
高島市長が特別講義をすると聞き
もぐりこむことに。
以下、講演memoです。
<経歴と熊本地震>
- 大学時代に「政治家になろう」と決意。
- そのためにアナウンサーになろうと進路選択。
- 「アサデス」をやっていた頃は、2:30に出社。
- 放送で紹介する新聞を自分で選ぶため。
- 放送は、6:25~11:25。
- 放送が終わると、勉強のため13:00から九大箱崎キャンパスの法学府へ。
- そのときの隣の席が熊本市現市長の大西氏。
- なぜ、スピーディーな震災支援ができたかというと、そのそきに「携帯番号」を交換していたから。
- 震災後の幹部会議には、スピーカーの前に携帯を置いてもらってリアルタイムで議論の内容聞くことができた。
- だから「カロリーメイトが必要」なんてこともすぐに分かった。
<数字で福岡を知る>
- 政令指定都市市の中で福岡市は人口が5位になった。
- 市長になった当初は147万人だったのが、156万人に。
- MONOCLEの調査で、世界で7番目に住みやすい都市。
- 税収伸び率7.1%で日本一。
- 住民が「住みやすい」と答えてる割合95.8%。
<ビジョン・目標>
- アジアのリーダー都市を目指す。
- 人、環境、都市活力の調和。
- 「人」が入っている。見守り、助け合い。コミュニティの力を大切にする。これは、世界最先端の取り組み。
- 福岡市は、市街化調整区域がしっかりしている。開発させないということ。50年前にマスタープランを策定。
- その結果、現在、漁獲高日本一。高付加価値の魚が捕れているということ。
- 「都市の成長」と「生活の質の向上」を循環させる。
- 具体的には、伸びた税収で、小中学校にエアコン完備したり、ノンステップバスを増やしたりする。そして人口が増え、また成長するというイメージ。
<市長の戦略>
- 短期、中期、長期にわける。
- 短期:交流人口の増加 観光振興とMICE(スポーツ含む)誘致。
- 中期:知識創造型産業(クリエイティブな仕事)の振興
政令指定都市の中で唯一、一級河川がない。
工場が作れない。水を大量に使うので。 - 長期:支店経済からの脱却
引っ越しが多い。5年前と住所が同じ人は約50%。
他都市は本社機能の誘致は簡単じゃない。
本社を創ろう→start up!
<福岡市の現状>
- 開催件数は363回で、政令指定都市市No.1。
- その日本における国際会議の増加分の半分は福岡市。
- マリンメッセ等の施設の稼働率は9割で、もう限界。
- クルーズ船の寄港回数は328回で、横浜を抜いて1位に。
- ちなみに、クルーズ船の客数は最大で4900人。
- 福岡で泊まらず、朝入港して、夜出港する。
- そして、クルーズ船観光客は一人当たり10万7000円支出。
- 単純計算すると、これだけで1600億円。
- 福岡市の税収は2800億なので、すごい金額。
- ただし、年間にクルーズ寄港を130回断っていて、その機会損失は370億円!
<ウォーターフロントNEXT>
- フェリー乗り場は公共施設なので営利事業ができない。
- フェリー乗り場をKIOSK1軒で売り上げで賄おうなんて不可能。
- マレーシアやシンガポールのような商業施設やホテルが併設されたフェリー乗り場にすればいい。
- そこでコンセッション方式を導入する。コンセッション方式とは、高速道路、空港、上下水道などの料金徴収を伴う公共施設などについて、施設の所有権を発注者(公的機関)に残したまま、運営を特別目的会社として設立される民間事業者が行うスキームを指す。
<福岡空港NEXT>
- 複線化。
- 投資したい企業がたくさんあるのだから、税金を投入する必要はない。
<天神ビックバン>
- 市長就任後の誘致企業数?は252件。
- オフィスの空室率は14.1%→2.5%。
- オフィス面積を確保できず、大企業からのオファーも断らざるを得ない状況。
- そこで天神ビックバン。
- ビル建て替え:10年で30棟
- 建設投資効果:2900億円
- 経済波及効果 8500億円/年
- 特区による規制緩和により2フロアー分高くできた。
- もっとできる。ポートタワーは高い。
- 容積率の緩和は民間にとって助かる。
- いかに税金を使わずにいい街づくりをするか。知恵を使う。
- 結果として、明治通りに「天神ビジネスセンター」ができる。博多駅筑紫口に「都ホテル」ができる。これは地下鉄直結。駐輪場。
<smart EAST>
- 今後、高齢者が増える、納税者が減る、受益者は増える。さぁ、どうする?
- テクノロジーで解決する。
- 研究開発、モビリティ、歴史文化、エネルギー、セキュリティを兼ね備えたショーケースのような街にする。
- 持続可能ないいサービスを提供する。
<スタートアップ>
- スタートアップの定義は、「新しい会社を作ること+会社の中で新たな事業を始めること」。
- 3年未満の事業所は8.5%にしか過ぎないが、新規雇用の37.6%も占める。
- きっかけはシアトル視察。
- シアトルの人口は福岡市の半分にもかかわらず、ボーイング、amazon、スタバ、マイクロソフト、コストコ、シアトルズベストなどの世界的企業を輩出。
- シアトルは福岡市に似ている。首都から遠く離れた西の港町。若者が多い(福岡市の若者率19.5%)。起業者に占める若者の割合、12.3%。オフィス賃料が安い→チャレンジして失敗しても再チャレンジできる。
- stage1:インフラ・ムーブメント期
2012年 スタートアップ都市ふくおか宣言
2013年 スタートアップ都市推進協議会設立
2014年 スタートアップ特区に指定
・ビザ、賃料補助
・人材マッチングセンター
・スタートアップ法人減税
・スタートアップcafe
- stage2:裾野拡大期
・スタートアップcafe 相談件数 1859件
・アントレプレナーシップ教育
・スタートアップ奨学金
- stage3:スケール期
・フクオカスタートアップセレクション
・防災×テクノロジー
- stage4:グローバル期
・福岡市スタートアップ・パッケージ
・海外の創業拠点と連携
・福岡グロースネクスト
<スタートアップの課題>
- 新しいサービスは法や規制が想定していない。
- 信頼や実績がない。
- ロールモデルがない。
- 見える化されていない。
- 挑戦する人が尊敬されるべき。
- どういうサービスを利用するか、社会を作るかは政治が決める。
- だから、選挙が強くないと新しいチャレンジができない。