食育研究家。九州大学講師/糸島市行政区長/1973年、大分県生まれ。農学博士。/年間の講演回数は100回を超え、大人向け学びの場である「大人塾」「ママ塾」「mamalink塾」等も主宰/主な著書に『いのちをいただく』『すごい弁当力!』『食卓の力』など、いずれもベストセラー/新聞掲載、テレビ・ラジオ出演も多数


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元農業経済学者みたい

先週の土日に、
地域の稲刈りが行われました。

 

農道わきには、
大量のWCS(ホール・クロップ・サイレージ、家畜のエサ)が
積まれています。

 

ちょっと異様な光景(笑)。

 

一番左のハウス以外、白く見えるのは
すべてWCSです。

 

「あの稲、全部、牛のエサにするんだ~」
というのと
「まぁ、今、輸入飼料は高騰しているし
 飼料の自給は大事だからな…」
という2つの考えが入り混じ
複雑な気持ちになります。

 

というのは、うちの地域では
数年前に基盤整備が完了。
1枚が2haもあるような超優良農地になりました。
地域の農家の悲願でした。

 

国土地理院の航空写真(1979~1983)↓

【古い航空写真の探し方】

地理院地図を開き、画面左上にある「地図アイコン」をクリックします。
②「年代別の写真」―「時系列表示」をクリックすると、画面上部にスライダーが表示されます。
③画面を見たい場所へ移動して、スライダーを動かすことで空中写真を年代別に切替え表示できます。

 

google mapの最新の航空写真↓

 

どれだけ小さな田んぼが
1枚にされたかわかると思います。

 

これによって
地域の農家の米作りのあり方は大きくかわりました。
これまでは、小さな田んぼが入り組み
当然所有者が違うので、それを大きくしようと思えば
代々の田んぼを手放さなければなりません。
「あんたんところは合計5反やけん
 ここの1枚5反の権利な」
という感じです。

 

で、米作りの仕方としては
①土地所有者が農業組合法人に土地を貸し
 (所有者は地代をもらい)
②農業組合法人が作付けを考え、大型機械で作業を行い
③そのオペレーター、アシスタント(テゴ)として
 地元農家が雇用される
という感じになります。

 

例えば、田植えにしても
8条植えなので、その運転は若手農家
苗箱積み、苗箱洗いは、高齢者農家(土地所有者)
という具合です。

 

ですから、
これまで、米を作りそれを売って
生計を立ててきた農家は
地代とアルバイト代をもらって
生計を立てることになりました。

 

当然、品種なんか自分で決めれなくなったし
土づくりにこだわったり
減農薬、有機やったり
それを直接消費者に販売する
なんてこともできなくなりました。
当然、自分が作った米を
食べることもできなくなりました。

その田んぼで作っているのは
牛のエサです。
牛のエサをバカにしているわけではありません。
飼料がなければ家畜は生産できません。
私たちは畜産物を食べて生きています。
これまで輸入に頼りっぱなしだった試料を
地域で自給するというのは大事です。
そして飼料を生産するには
労働生産性が高いことが最も大事なのです。

 

また、行政区長として
地域が各農家が少しでも豊かになることを願っています。

 

だけど、農家のあり方が
根底から変わってしまったことに
複雑な思いを抱えてしまうのです。

 

元農業経済学者として。

 

 

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