西福江先生

『いのちをいただく』
13刷りが決定いたしました。

 

いのちをいただく

いのちをいただく

 

 

この記事を書くにあたり
amazonでの
レビューを読んで
涙がでました。

 

この作品を作るにあたり
本当によく取材しました。
写真もたくさん撮りました。

 

なんか、当時の取材力が
薄れかけていることを実感し
反省しました。

 

13刷りを記念して
西先生のインタビュー記事の
編集前の原稿を紹介します。

 

西福江(にし・ふくえ)

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1929年、福岡県生まれ。
1968年に高取保育園を開園。
「知育、体育、徳育の根元に食の教育がある」
の信念のもと、玄米、
旬の無農薬野菜、
無添加・自然醸造の調味料を中心とした食事での保育を実践。
九州各地で「食は命なり」をテーマにした講演をはじめ、
同園では、地域住民を対象に
マクロビオティックの料理講座やみそ作り教室も開催している。

 

 

「店頭に並ぶお肉を、
おいしいお肉としか受け止めることができない。
その牛が、どう可愛がられて育てられてきたか、
悲しい目をしながら殺さることを思い描けるか。
そこまで思いを深める。
それが感性なんです」

西福江先生、
福岡市早良区にある高取保育園の現役園長だ。
高取保育園の食育の実践は有名である。
給食は、玄米と無農薬・減農薬の野菜中心。
この日のおやつも、炒り玄米に炒り黒豆。
2歳の子どもが
「おいちぃ」
とバリバリ音を立てて食べていた。

高取保育園では、
子どもたちが、
大根を干し漬物をつける。
味噌づくりも行う。
干し柿も作る。

子どもたちは、
大根の姿が変わっていく様子を毎日見守る。
味噌が発酵していく様子に目を凝らす。

おいしくなれと、
ベランダにかかった干し柿を手でもむ。

そうしてできあがった
漬け物、味噌、干し柿が、
毎日の給食に使われるのだ。

「子どもたちはこうして、
食べ物を見守り、
その命を心で感じていく」。

食育だけではない。

高取保育園にあるおもちゃはすべて手作りだ。
一針一針先生方が縫い上げた、
世界で一つだけの手作りおもちゃ。

「その中には、先生の真心がこもっている」。

命を、真心を肌身にしみて感じる環境で
育ったかどうか。

そうすれば、
「自分は支えられているんだ」
という関係性を
あらゆるところに感じ取れるようになる。

そしてなにより父母の愛情だ。

母さんの
「あなたが産まれてよかった」
という言葉、態度、まなざしに触れていれば、
豊かな情感がはぐくまれる。
親の愛情を感じること、
「親が喜ぶだろう」
「親を悲しませたくない」
と思えること、
これも感性だ。

「子どもは瞬間、瞬間、
を積み重ねながら自分の人生を歩んでいきます。
その間に、人としてどう育つか。
1分1秒、
絶えず愛情が注がれた中で育てば、
子どもの感性が磨かれていくんです」。

そんな子どもはきっと、
「これは牛さんなんだ。
私たちは牛さんを肉として食べているんだ、
と思い巡らせることができるようになります」。