食育研究家。九州大学講師/糸島市行政区長/1973年、大分県生まれ。農学博士。/年間の講演回数は100回を超え、大人向け学びの場である「大人塾」「ママ塾」「mamalink塾」等も主宰/主な著書に『いのちをいただく』『すごい弁当力!』『食卓の力』など、いずれもベストセラー/新聞掲載、テレビ・ラジオ出演も多数


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本を出版できるか、できないか

「私も本を出版したいんですけど…」
という相談をよく受けます。

基本的には
誰に対しても
経験もノウハウ
イデアも惜しみなく提供します。

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しかし、
結果として
実際に本を出版できる人と
出版できない人に
分かれます。

 

この3月、4月で言うと
monさんとの共著
『みんなにありがとう』

 

みんなにありがとう

みんなにありがとう

 

 

そして4月に岩波から出版される
杉田明子さんとの共著
『中高生のための「かたづけ」の本』。

 

 

中高生のための「かたづけ」の本 (岩波ジュニア新書)
 

 

二人は
実際に本を出版できる人でした。
出版できた人になりました。

 

出版できるか
できないか。
何がその差を生み出すのか…。

 

それは
いろんな人と一緒に本を創っていて
よく分かりました。

 

その1:「とりあえず書く」

原稿がなければ
本はできません。
出版できない人のほとんどは
私が相談にのった後、
1ページさえ
書いていないんじゃないかと思います。
とりあえず書かなければ
何も始まりません。
加筆も修正もアドバイスもコメントもできないのです。
できる人は
「こういう内容で書いてみたら?」
と提案すると
とりあえず書く人です。
その1ページ、1ページの積み重ねで
本は出来上がっていくのです。

 

 

その2:「締切を守る」

私は、本をプロデュースするとき
「作業指示」に
必ず「締切」を設定します。
「ここの部分、明日までに、
 もっと具体的なエピソード加えておいて」
という具合です。
できる人のリアクションは早く
必ず締め切りを守ります。
一方、締切を守らない人は
言い訳をします。
自分に対して言い訳をします。
有名作家じゃないんだから
編集者に〆切りをせかされることもありません。
そもそも、本なんて、
書いても書かなくてもいいのです。
だから、締切を守らず
言い訳していたら
永遠に本なんかできません。
そして、その人が締め切りを守る以上
私もちゃんとやらなければなりません。
こうして作業がスピード化していくのです。

 

 

その3:「爆発的集中力」

みんな本業もあるし
当然、家庭もあるし
やらなければやらないことは
たくさんあります。
それでも、原稿を書いている間は
本当に毎晩、執筆し、作業し
メール、dropboxで何度も原稿をやり取りをします。
今考えると
「よくそんな時間も気力も体力もあったな」
と思えるほどです。
本という一つの作品を
世に送り出すためには
ある一定の期間
爆発的な集中力が必要なのです。

 

 

その4:「素直さ」

私も作家なのでわかりますが
心を込めて書いた原稿が
加筆修正されていくというのは
心が痛むものです。
「私の深意はそうじゃない!」
みたいな。
私の作業指示の中には
その人が100%賛同できない内容も
あったはずです。
だけど、できる人は
一切、文句も不満も言わず
100%、作業指示に従いました。
信じて任せてくれました。
そうすると私も
その人の未来と可能性を信じて
力とエネルギーと時間を注げるようになります。
こうしてパワーが生まれていくのです。

 

 

その5:「無駄になるかもしれない努力ができる」

実は、かたづけの本は
当初、大人向けの本として書いていました。
原稿が完成し
私が知り合いの出版社に持ち込んだのですが
結果は「出版不可」。
その瞬間
これまでの努力、時間が
すべて無駄になりました。
しかし、
中高生向けの本にすれば
いけるかもしれないと
全面的に書き直し
新たな原稿を書き加え
私の『自立学』(ジュニア新書)を担当してくれた
岩波の編集者に企画を持ち込んで
企画が通りました。
もし、これも出版不可なら
この修正作業も無駄になります。
それでも、
次の手を考え
修正を重ねるのです。
本を一冊出版するには
それしかないのです。
こうして
無駄になるかもしれない努力が出来なければ
本なんて出来上がらないのです。

 

そして、なにより大切なのは
出会いを大切できるか。
これらの本ができたのは
monさんや杉田さんと私が出会ったからです。

 

ただ、単なる出会いは
満ちあふれています。
私だって、毎日、いろんな人に会ってます。

 

大切なのは、その出会いを
本当に大切にして
お互いの人生にプラスになるように
取り込んでいけるか。

 

自分のできること
その人のできることの重なりの中から
クリエイティブなアウトプット生み出そうとする意識。

 

自分のよろこびと
その人のよろこびとの重なりの中から
お互いが
これからの人生で
「あの人のおかげだ」
って思ってもらえるようなアウトプットを
生み出そうとする意識です。

 

でも、これらは
本の出版に限ったことじゃありません。
人が社会で生きていく以上
自分一人ではできないような
クリエイティブな仕事を
成し遂げていく以上
絶対に不可欠な力です。

 

とりあえずやりましょう。
締切は守りましょう。
爆発的集中力を身につけましょう。
(それは選択の力です)
素直でありましょう。
無駄になるかも知れないけど
努力をしましょう。

 

目の前の人を喜ばせましょう。

 

目の前の人と
新しい付加価値を生み出し
みんなを喜ばせる可能性を探しましょう。