人口減少と商圏規模

先日、島根県のある市から
市内のある高校での「婚学セミナー」の実施を
依頼されました。

人口減少が進む農村地域において
若者が、いつ結婚し、子どもを産むかどうかは
地域存亡のカギとなるからです。

セミナーでは、まず、こんな話をしました。

これから、皆さんが
どんな人生を送り
どれくらい自分の人生を豊かにできるか
そのポイントがいくつかあります。

それは、
①どこで、どんな働き方をするか。
②結婚するかどうか。いつ、するか。
③子どもをつくるかどうか。いつ、つくるか。

他にも、
家を建てるか、賃貸かとか
どんな車に乗るかとか
親の介護をどうするとか
いろいろあるでしょうが
個人的には、
大きな選択肢はこの3つだと思います。

では、隣の人と
どこで、どんな働き方をするか
話し合ってみましょう。

話し合い終了後、
何人かの生徒さんに発表してもらいました。

すると…
「広島に行きます」
「出雲に出ます」
「大阪で働きます」、等々。
地元に残るという生徒さんは
半分以下でした。

後ろで見ていた市役所職員に
こう言いました。

ね、これが現実です。
適切な時期に結婚し
子どもを産んだとしても
若者がほかの地域に住んでいたら
まったく意味がないです。
この地域に帰ってくる気がないなら
まったく意味はないです。

高校生のライフデザインは
まず、
「どこで、どんな働き方をするか」
「この地域をどうかかわるのか」
から始めないと。

 

そして、高校生に
こんな話をしました。

長崎県のある島を訪れた時のことです。
島の人から
こんな話を聞きました。

昔は、この島にも本屋さんがあったそうです。
でも、amazonができて
みんなそれを利用し始めた。
するとその本屋さんは、売り上げが上がらず
潰れてしまいました。

昔は、この島にも電機屋さんがあったそうです。
島の電機屋さんだから
電話一つで、
夜にでも修理に来てくれていたそうです。
でも、インターネットで
安く家電が買えるようになり
とその本屋さんは、売り上げが上がらず
潰れてしまいました。

本屋もない
電気屋もない島は不便だと
働く場所もないからと
若者は、島を離れていきました。
そうしたら
島の食べ物屋さんも潰れてしましました。

なぜなら、
お店が成立するには
商圏人口というものがあります。

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例えば
コンビニは500m以下に3,000人程度
住んでいないと成立しないといわれています。
書店なら3~5kmに、5~10万人。
ハンバーガー屋さんなら5kmに、3~5万人。
ファミレスなら2km~3kmに、4~5万人。

だから、みなさんが
この地域を離れて働きに行けば
人口が少なくなって
店が成立しなくなります。

「この地元に残る」と言った皆さんも
家業のお店をついでも
人口が少なくなれば潰れてしまうでしょう。
逆に、自分の店が頑張って生き残っても
他のいろんな店がなくなれば
そんな不便なところには住めないとなるでしょう。
だから、この地域を離れざるを得なくなるかもしれません。

このように
人口が減少していくと
ある時点を境に、
人口が急降下し
地域が存続できなくなる時がやってきます。

もし、みなさんが
生まれ育った、この地域がなくなっていい
と思うのであれば
地域のことなんか考える必要はありません。

でも、自分の子どもにも
自分が遊んだ川や海や山で遊ばせたい
この地域の美味しい食べ物を食べさせたい
この景色をずっと見ていたい
この地域を残したいと思うのであれば
この地域とのかかわり方を
考えることです。

「いつ帰ってくるのか、こないのか」とか
「めっちゃいっぱい、ふるさと納税する」とか。

みなさんは
それを考えることが
この地域の未来になります。

「でも、仕事ないし…」

そうですね。
ということで、この話もしました。

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