食育研究家。九州大学講師/糸島市行政区長/1973年、大分県生まれ。農学博士。/年間の講演回数は100回を超え、大人向け学びの場である「大人塾」「ママ塾」「mamalink塾」等も主宰/主な著書に『いのちをいただく』『すごい弁当力!』『食卓の力』など、いずれもベストセラー/新聞掲載、テレビ・ラジオ出演も多数


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神幸祭、「ふりこみ」の意味論

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行列の子ども達は、
浜辺にある「番所」と呼ばれる場所に行き
昼食。
(ここで、漁船によるパレードをながめます。
 今年は台風のため中止)

 

www.goshisato1973.info

 

その昼食も、以前は
「女性の会」が
大入公民館で
朝から、かしわ飯と
大入伝統の「串刺し」を作っていたのですが
ここ数年で
買ったお弁当に変わったそうです。

 

「串刺し」とは
唐揚げ、きゅうり、かまぼこ等が
その名の通り串刺しにされています。
その切り方、順番にルールがあるのです。

 

校区の体育祭も無くなったし
ということは
あの串刺しが、作られ、食べられることは
もう無いのかも知れません。

 

女性の負担軽減、わかります。
だけど、地域の伝統文化を
以下に残していくかも
本当に重要な課題です。

 

さて、子どもたちは
昼食を食べて大入に戻り
小休止して
年長組は「ふりこみ」に回ります。

 

各戸を訪れ
「安全、安全、大安全」
「オイ!オイ!」
「ふりこむところは大安全」
「オイ!オイ!」
と祈念してくれます。

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で、各戸は
ありがとうございました
とお礼を渡します。

 

これを15:00くらいから
21:00まで延々と続けます。

 

子どもたちが、ふりこみを終え
公民館に帰ってくる頃には
声は枯れ
足も手もパンパンです。
「疲れた~」
と全員、倒れ込みます。

ここからが意味論です。

 

最年長組(大学生、場合によっては社会人)が
いただいたお礼を計算します。
単純に考えて3000円、100戸なら
30万円です。

これでどう分配するかを
考えます。

慣例により、年齢に従った
傾斜配分になります。

 

例えば、
小学生は5000円
中学生は1万円
高校生は3万円
大学生以上は5万円、とか。

 

年齢の低い順から
奥の部屋に呼ばれ
お金を受け取ります。

 

「ありがとうございます!」
「おつかれさん!!」
となるわけです。
これで、農村特有の
上下関係が形成させます。

 

また、
子どもたちの中で
「早く中学生になりたい」
「早く高校生になりたい」
という意識が芽生えるわけです。

 

そもそも、あの衣装を
「早く着たい」からスタートします。
行列の沿道には
同級生の中学生女子、
高校生女子が
おしゃれして見に来てくれているわけです。

 

こうやって
「ずっと神幸祭に出よう」
と思うわけです。

 

こうやって
お祭りを軸に
地域は「タテの関係」を作りながら
持続性を保証してきたのです。

 

 とらじろうが
衣装着て、
「ふりこみ」はじめたら
感慨深いだろうな。

 

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