14:00~ 【WORK2】
「話題提供」
<大畑先生>
- これまでの教育は「北極星」を指し示し、そこに向かわせておけばよかった。
- これからの教育は子どもたちに「コンパス」を持たせる必要がある。
- 「いかに生きるか」が重要になった。
- そのためのロールモデルが必要なのに、欠落している。
- 子どもたちの3割しか、地元に戻ってこない。
- グローバル人材の養成は必要だけど、ローカルを守る人材も必要。
- なぜ戻ってこないのか?→「遊ぶところがない」「楽しめてない」「不便」
- 地域で活き活きと暮らしている大人の生き方を見せる。対話させる。
- そのことを通じて「自分のこととして考える」。
- 島根県益田市では「ライフキャリア教育」を実践している。
<佐藤コメント>
- 地方創生、移住に必要なのは「イエ」「カネ(仕事)」「教育」。
- なぜ、都市に人が集まるかは、仕事があるから。
- 田舎で生きていくには創業、起業する力が必要。
- しかし、現在の教育はサラリーマン養殖になっている。
<福田先生>
- 小学校1年生の担任は、全体(学校、家庭、等々)が見える。
- AIの発達。しかし、AIは処理する力。
- 人にはクリエイティビティがある。感性がある。
- 自発性、自己目標、自己実現が重要。
- 「文字」を早期教育しても、文字力は9月には同じになっている。
- 遊んでいるかどうかがクリエイティビティの差になる。
- その意味で、コミュニケーションのある遊びが重要、特に昔遊びはいい。
- 段取りできない子ども。バランスが悪い。inputに偏りすぎている。outputとのバランス。
- 勉強とは、学歴ではなく脳のトレーニング。
- 「競争」ではなく「共創」が子どもの力を伸ばす。
<稲益先生>
- 「わからない」「教えて」と言えない子どもが増えている。
- 答えを丸写しして提出する子どもがいる。
- 思考停止になっている子どももいる。
- 「意味わからん」「めんどくさい」で思考停止。
- 子どもたちの目の前に提示されるのは完成型ばかりだからでは?
- 「できない」から「動かない」「動けない」。
- そしてやる気がはぎ落されていく。
- 授業を静かに座って時を過ごす子ども。
- 学校の授業はショーになっていないか?
- 誰のための授業なのか。
- できるようになるというプロセスが重要。
- 不便さが力をはぐくむのでは?
- やりたいときにやらせていない。
<田上先生>
- まずい料理を提供し、客が文句を言っているのに、それを改めないような教師。
- 一流のスポーツ選手がいるように、一流の先生がいるはず。
- 全国の先生を見て回った。
- 「英語プレゼン」「夢プレゼン」「ミニレクリ」「立候補ジャンケン」。
- 学校、教室は楽しい場所。
- やる気を出してOK。それは素晴らしいことだという雰囲気づくり。
- 英語を学ぶこと自体は、しょせんスキル学習。
- そのあとに何ができるか、どんなパフォーマンスができるかが大事。
- 未来につながっていないと意味がない。
<比良松先生>
- 「失敗から学ぶ」
- 「人の中にある悪魔と天使」
- 道徳性は遺伝する。
- 脳科学的に見た学ぶ意味。
- リーダーの条件「ビジョン」「共感」「実行」「積極性」「慎重さ」。
- それをすべて兼ね備えている人は少ない。
- チームが大事、多様性が大事。
比良松先生からの補足memo。
脳科学的に学ぶ意味で補足です。
私の考えは、
泰三先生の
「勉強とは、学歴ではなく脳のトレーニング」
が近いように思います。剛史先生がいつか取り上げていた、
認知バイアスや確証バイアスのような、
脳の思い込みは、
まさに、システム1の弱点です。そのバイアスに陥って、
社会が不幸にならないようにするために、
システム2を使って、
エネルギーを使い、
時間をかけて理性的に考えること。(確か、「動的平衡」の著者、
福岡伸一さんも同じようなことを述べていたと思います。)それが学ぶ意味だと考えています。
学校の先生たちに是非読んでいただきたいのは、
ダニエル・カーネマンの「ファスト・アンド・スロー」です。人間の道徳性の進化について用いた
ジョナサン・ハイトの
「社会はなぜ左と右にわかれるのか―
―対立を超えるための道徳心理学」
では、カーネマンの言うシステム1と2を、
象と象使いに例えてわかりやすく説明されています。道徳性の進化と未来への提言としては、
最近日本語訳されたジョシュア・グリーンの
「モラル・トライブズ」が面白いです。
会の最後の方で議論した幸福感については、
ハイトの「幸せ仮説」や
カーネマンのTEDトーク「経験と記憶の謎」が参考になるかと思います。
(つづく)