食育研究家。九州大学講師/糸島市行政区長/1973年、大分県生まれ。農学博士。/年間の講演回数は100回を超え、大人向け学びの場である「大人塾」「ママ塾」「mamalink塾」等も主宰/主な著書に『いのちをいただく』『すごい弁当力!』『食卓の力』など、いずれもベストセラー/新聞掲載、テレビ・ラジオ出演も多数


official web: http://goshisato1973.com/


佐藤剛史の著作一覧


佐藤剛史への講演依頼

講演依頼フォームはコチラ


佐藤剛史の講演のサンプル動画


佐藤剛史への連絡は→goshisato1973@gmail.com

友だち追加

感性、シンプル、テキストの力

第3期福岡大人塾。
1/30のテーマはブランディング

で、こんはお話をしました。

f:id:kab-log:20170130193615j:plain

 

九大の大学院ユーザー感性学の
ある授業の最終課題は
「若者の食行動が改善するような
 感性に訴えるツールの作成」。


なぜ「感性に訴える」のかというと
人の行動は
理論や理屈や正しさでは変わりません。

 

だから、ゴーシ先生の講演では
理論や理屈、正しさはほとんど語りません。

 

人が行動する、行動を変える源泉は
「心の動き」、簡単に言うと感動。


そして、感動しているのは
どういう状態かというと
NWB。
泣いて(N)、笑って(W)、びっくり(B)
している状態です。
(「読書のすすめ」の志水店長の教え)

だから、ゴーシ先生の講演は
NWBで構成されています。

 

とはいえ、ユーザーを意識的に
感動させるのって結構難しい。


なぜなら、感動の基となるユーザーの感性と
作り手の感性との間に
ギャップがあるからです。

 

作り手としては
つい、(ユーザー無視の)こだわりがうまれたり
あれもこれも、あの機能もこの機能もと
足し算的になったりして
シンプルさがなくなっていき
デザインも、ブランディングも失敗します。
デザインもブランディングも引き算です。

 


いかに作り手の感性とユーザーの感性との
間にあるギャップを埋めるか
徹底的にユーザー目線に立てるか
ユーザーの感性に寄り添えるか
そのうえでユーザーの想像を超えていくかです。

 

さて、上記の大学院授業の最終課題。
学生さんのほとんどが「動画」を作成します。
「動画」と作成することを勧めています。

 


世の中のコンテンツは
間違いなく
テキスト→写真→動画→VR
と進んでいきます。
これからの社会を担う人材が
「動画とか作れません」
「編集なんてできません」
では、話になりません。

 

未来を先読みし
その技術をいち早く身につけておくと
将来、その技術が身を助けるかもしれません。

 

そうして学生さんは
動画を作り始めるのですが
ここで、
作り手の感性とユーザーの感性との
間にあるギャップに陥ります。

 

pptを使って
動画を作成する学生さんが多いのですが
はじめて動画を作ると
アニメーションの楽しさに
いろいろ盛り込みすぎてしまうのです。
アニメーションが多すぎて
ユーザーは全くストーリーに入っていけなくなります。

 

そして
世の中のコンテンツが
テキスト→写真→動画→VR
と進んでいくにつれ
「逆に」テキストの重要性が
際立ってきます。

例えば、私の90分の講演を
動画で見ようと思ったら
90分の時間が必要ですが
講演内容をテキストにまとめ
それを読むとすれば
10分で読み終えるかもしれません。
これがテキストの力です。

堀江貴文さんも、ちきりんさんも言っています。

 

そして、学生さんの課題を見比べて思うのは
やっぱり、コンテンツの力としては
テキスト<写真<動画
です。

 

動画はつい、見入ってしまう。
ただし、動画は力がありすぎて
想像の余地を奪います。

f:id:kab-log:20170131100237j:plain

人が感動するのは
想像の力、共感の力です。
シンプルなテキストのほうが
想像の余地があり
はまれば、
感動がうまれます。
例えば、この「お父さんのチャーハン」のように。


感涙ムービー『お父さんのチャーハン』