食育研究家。九州大学講師/糸島市行政区長/1973年、大分県生まれ。農学博士。/年間の講演回数は100回を超え、大人向け学びの場である「大人塾」「ママ塾」「mamalink塾」等も主宰/主な著書に『いのちをいただく』『すごい弁当力!』『食卓の力』など、いずれもベストセラー/新聞掲載、テレビ・ラジオ出演も多数


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地域に住むために仕事を創る

今日の午前中は、
石川県、
(公財)いしかわ結婚・子育て支援財団
からの依頼で
石川県のある高校で
ライフデザイン・セミナー。

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講堂に入ってくる
可能性と希望に満ち溢れた高校生を見て
なんかやる気が出て
冒頭、こんな話から入ることにしました。

前日、内閣府に呼ばれて
東京に行きました。
その朝、霞が関のビジネス街
官庁街を歩きました。

大勢の
スーツを着た人たちが
巨大高層ビルに
次々と吸い込まれていきます。

見ていると
なんか、魂を抜かれた
亡霊みたいなんです。
亡霊が巨大な悪魔の館に
悪魔との契約のために
吸い込まれていくみたいな(笑)。

全然、生体エネルギーがありません。
ドラゴンボールスカウターで見たら
戦闘力は1くらいかもしれません。

たぶん、
疲れているんだと思います。

まぁそうでしょう。
1時間以上も満員電車に
揺られてきたのでしょうから。

もしかしたら、昨日は、
残業が終わってから
1時間以上も満員電車に揺られて帰り
ちょっと寝て、
もう朝がやってきたのかもしれません。

全然、覇気がありません。

20世紀の価値観からすれば
彼らは勝ち組です。

地元の有名進学高校に入学し
東大のような一流大学に進学。
そして
一流企業に就職
または
国家公務員験に合格。
安定した仕事につき
いい給料を得ています。

日本経済を動かしている
日本の社会を支えている
という自負もあるでしょう。

でも、こんなに覇気のない
疲れ果てている毎日です。

ちなみに私はその前日、
新橋、銀座で食事をしました。
あの銀座ですよ(笑)

野菜なんか、ほんのちょろっとで
シオシオ。
で高い(涙)

一方、私が暮らす
糸島、福吉。

超田舎です。

でも、海まで歩いて3分。
毎日、泣けるほど鮮やかな夕陽を見れるし
散歩すれば、挨拶があふれているし
散歩すれば、野菜がもらえるし
盆綱引きや神幸祭などの
地域の伝統文化が残っているし
「福ふくの里」という直売所で
目の前の海でとれた超新鮮な魚が買えます。
野菜も超美味しいです。
子どもたちは地域の人々から
かわいがってもらえるし
幼稚園・保育園、小学校、中学校は
ずっと1クラスで、
3歳から15歳まで、ずっと同じクラス。
親たちだって仲良しです。

そんな田舎だけど
仕事をするうえで不利かといえば
全然そんなことありません。

ネットがあるので
いつでもどことでもメールでやり取りできるし
都市高速に乗れば、天神まで40分。
それから1時間半で、もう東京。
石川にもすぐに来れます。

私が住む福吉には
世界的に活躍している
アフリカンダンサー
海外のファッションメーカーに認められた
染物屋さん
世界ブランドになった
牛乳やヨーグルトを作る
酪農家さんもいます。

私自身は、世界に通用しないけど
本を書かせていただいたり、
内閣府に呼ばれたり、
テレビに出させていただいたりと、
田舎に住んでいても全然、仕事できています。

私自身は
人生の幸福度
生活の満足度
ワークライフバランス
を考えるなら
今の糸島暮らしが最高だと思います。

人生をやり直すとしても
東京は目指さない。

昔は、頭のいい子は、できる子は
進学校に行き、
いい仕事を得るために
東京を目指していました。
地元を離れていました。

これからは
地元に住むために、
地元で仕事を創る
そんな力を持つことです。

そんな力を持った人が
これからの社会を支える人です。

いい大学に行って
東京の一流企業に入ったり
官僚になるよりも
ステキな人生を送れると
私は思っています。

少なくとも、
いい大学、
一流企業、
東京を目指す
というのは
20世紀型の価値観のライフコースです。

親や先生は
そんなことを勧めてくるかもしれません。

そんなの無視(笑)
古いです。

地元、石川が好きなら
石川で仕事を創る
そんな力を身につけよう。

石川に住んで
日本で勝負する。
世界で勝負する。

これからはそんな人の時代です。
君たちの時代です。

 

 

そのあと、
仕事、人生、結婚、子育て
いろんな話をしましたが
先生方にすごく感謝されました。
「今のあの子たちに必要な話でした!」
って。

充実した疲労感を感じながら
小松空港へ。

よし、糸島に帰ろう。
かわいい子どもたちと
寝る前、ちょっとでも会えるやろう!

13:30に搭乗手続きし
フライトまでの時間
さぁ、仕事。

なんて思っていたら
ANAからメール。

「欠航のお知らせ」

は?

慌ててカウンターに行き
事情・理由と、
これからどうすればいいのか聞くと
「最終便に振り替えることができます」。

最終便って、19:35…。
今から6時間後じゃん…。

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はい。

小松空港で6時間も過ごして
今帰ってきました。

おかげで、
「これできたら、いいな
 でも、時間ないしな」
と思ってた仕事ができちゃったじゃないか!(笑)

めっちゃ疲れたけど
ピンチはチャンス。

子どもたちに
そんな
ステキな大人の背中を見せよう。