食育研究家。九州大学講師/糸島市行政区長/1973年、大分県生まれ。農学博士。/年間の講演回数は100回を超え、大人向け学びの場である「大人塾」「ママ塾」「mamalink塾」等も主宰/主な著書に『いのちをいただく』『すごい弁当力!』『食卓の力』など、いずれもベストセラー/新聞掲載、テレビ・ラジオ出演も多数


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生活の中ではぐくまれる学力

おとちゃんが小学校1年生になって
急に「学力」が
リアリティを持つようになりました。

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これまでは
自分の興味・関心で
講演のネタとして
調べ、検証し、語っているだけでした。

しかし、
おとちゃんが小学校1年生になって
急に「学力」が
リアリティを持つようになりました。

「ウチの子、算数がよくわからないとこがあるみたい」
「公文かそろばんに通わせようかと思ってる」
「時計がまだ読めない」
なんて話を
耳にするようになりました。

私は個人的には
公文、そろばんの前にやることがあると思っているし
むしろ
公文、そろばんに行っても
思う通り伸びない可能性があるかもしれません。

なぜなら
見える学力(成績、できる)
の土台には
見えない学力があるからです。

見えない学力が乏しければ
見える学力は伸びません。

例えば
算数とはルールの学問です。

そして
ルールを知るためには
概念化の能力が必要です。

概念化の能力は
言語化の能力です。

言語化とは
抽象的な存在に
言葉を与え、概念化していく作業です。

言語化・概念化の能力が乏しければ
「1って何?」
「たすって何?」
「そもそも、先生の言っていることわからない」
ってなるはずです。

つまり、学力の基礎は
言語能力であり
そして
言語能力は語彙に規定されます。

学力は
語彙数に比例することは
明らかにされています。

もし、
うちの子が小1で
算数ができないのであれば
まず
親子の会話の質と量を高めます。

それで語彙が増えます。

そして
徹底的に本を読ませます。
子どもが本を読まないなら
徹底的に読み聞かせをします。

そうすれば語彙が増えます。

その結果、
言語能力、概念化能力が高まり
算数も理解できるようになるでしょう。

そして
生活の中に「問い」を作ること。

今日は食事しながら
こんな遊びをしていました。

「イチゴが8個あります。
 おと、とら、ママ、パパ
 の4人で分けるには
 何個ずつになるでしょう?」
なんて問えば
真剣に考えます。

小4で習う
割り算の問題ですが
おとちゃんは「2個」って
ちゃんと答えました。

パパ、感動。

でも
ちょっと意地悪します。

「イチゴが10個あります。
 おと、とら、ママ、パパ
 の4人で分けるには
 何個ずつになるでしょう?」

おとちゃんは
うーんって考えて
おと、とらが3個ずつ
パパ、ママは2個ずつ。
と答えました。

よくわかってる(笑)。

もし
「イチゴが10個あります。
 お友達4人で分けるには
 何個ずつになるでしょう?」
と問えば
違う答えを導き出すかもしれません。

これが生活力です。

学力の基礎は生活です。
生活の中で基礎学力を育む。

例えば
小1の子どもにとって
時計を理解するというのは難しいです。

長針、短針
1時間が60分
1が5分、等々
複雑なルールを理解しなければ
時計は読めません。

だけど
小さいことから規則正しい生活をし
部屋にアナログ時計を置き
(デジタルは絶対にダメです)
「7:30に出発します。
 今は7:10です。
 あと、何分遊べるでしょう~」
なんて問えば
真剣に考え
時計の見方も
引き算も覚えます。

繰り返しますが
学力は
見えない学力と
見える学力があります。

テレビやDVD、
ゲームに子育てさせておいては
見えない学力は育まれません。

見えない学力を
おろそかにしておいて
見える学力(学校の成績)を伸ばしたいなんて
都合がよすぎます。

見えない学力は
生活の中で身に付きます。

生活を大切にすることです。
その生活が
子どもの学力と人生を創ります。