農業と環境との関係をテーマとした
例えば、生物資源経済論とかでは
これまで
よく、こんな話をしていました。
メダカという生き物は
田んぼと水路を往復しながら
生きてきました。メダカは
田植えがはじまると
水路から
田んぼに入ってきて
温かくて
栄養が豊富で
流れのない田んぼで
卵を産み
育ててきたのです。田んぼから水を落とす時に
水路に戻ります。こうして
メダカという生き物は
田んぼと水路を往復しながら
生きてきました。日本で農耕が始まった時から
2400年間ずっとです。メダカは
稲と共にありました。だから
稲の学名はオリザで
メダカの学名はオリジアスです。そんなメダカ
日本のどこでもいたメダカが
現在では
絶滅危惧種です。原因の一つが田んぼの基盤整備。
田んぼを乾かすために
水路を深く掘り
U字溝にしました。そのせいで
メダカ等の生き物が
田んぼと水路を往復できなくなってしまったのです。農業の生産性を向上するのも
大切ですが
生き物も大切にできる農業でありたいですね。だって、
世界の環境問題のキーワードは
生物多様性…
という感じです。
で、先日、地域の
溝ざらえに参加したのですが
これがめっちゃタイヘン!
特に
土水路がタイヘン。
どこまで
浚えていいかわからない(笑)
一方、U字溝の水路は楽!
コンクリでできた
U字溝を
シャーとやって
ポイッ!
で終わり。
U字溝バンザ~イ!!
こんなタイヘンさを知ることなく
安易に
「生き物を守るためには土水路が望ましい」
なんて言ってた自分が恥ずかしいです。
しかも、
その水路を管理しているのは
70歳を超える
農家のじいちゃんなのです。
現場を知っていたつもりではいましたが
まだまだ
現場を知らない
ノーテンキ学者でした。
反省。
地域、環境、文化、伝統は
農家さんだけに任せずに
みんなで守ろう。
だって、その恩恵は
みんなで享受してるんだから。