食育研究家。九州大学講師/糸島市行政区長/1973年、大分県生まれ。農学博士。/年間の講演回数は100回を超え、大人向け学びの場である「大人塾」「ママ塾」「mamalink塾」等も主宰/主な著書に『いのちをいただく』『すごい弁当力!』『食卓の力』など、いずれもベストセラー/新聞掲載、テレビ・ラジオ出演も多数


official web: http://goshisato1973.com/


佐藤剛史の著作一覧


佐藤剛史への講演依頼

講演依頼フォームはコチラ


佐藤剛史の講演のサンプル動画


佐藤剛史への連絡は→goshisato1973@gmail.com

友だち追加

「子どもが宿題をせずに困っています」問題

先日、立て続けに
「子どもが宿題をせずに困っています」
という話を聞きました。

 

そもそも
学力世界一のフィンランドには
宿題はないです。

また、先日、
「宿題は効果がない」
という記事が
大々的にシェアされて
「ほ~らね!」
なんて強力な味方を得た気でいた親も多いと思いますが
これは完全にミスリード

netgeek.biz

 

ハリス・クーパー教授の主張はこう。

・研究で得られた最終結論は「多すぎない宿題は効果的」。
・宿題は学習の重要な一過程。
・年齢が上がるほど宿題は効果的になる。
・小学生に宿題を課すのは時間管理と勉強の習慣を身につけさせる意味合いのほうが強い。
・小学生の宿題は少なめにするべきだ。

 

まぁ、それにしても
「子どもが宿題をせずに困っています」
なのです。

 

よく考えるべきは
「それ、本当に困っている?」

 

困っているというのであれば
どういう原因で、
どういう状態になっているから、
誰がどう困っているかを
明確にすべきだと思います。


ちなみに
私の場合、
子どもたちが宿題をしなくても
全然困りません。

 

子どもが宿題をせずに
困っているのは
まず、先生です。
その理由は
「学級の教育管理が困難になるから」。

 

次に困る可能性があるのは
子ども自身です。
その理由は
宿題をせずに
知識・技能の習得が遅れ
学力が伸びず
授業が分からなくなる
可能性があるから。

 

でも、その親は
「親が困っている」
のだと言います

 

聞けば
学校の先生が
「お子さんにちゃんと宿題をやらせるように
 言ってください」
と連絡が来るのだそうです。

 

それはそうです。
先生が困るから
困らないように
親に連絡が来るのです。


とはいえ、
私からすれば
親は困りません。

 

「亡くなった父の遺言で
 『子どもには宿題よりも
 遊ばせるべき、
 勉強しすぎるとバカになる…』
 と言われてますので…(涙)」
とか言っておけばいいです。

 

でも、実際には
親が困っていると言います。

そこには
こういう中間プロセスが
含まれているのだと思います。
 

学校の先生から
「お子さんにちゃんと宿題をやらせるように
 言ってください」
との連絡。
 ↓
「親としての責務を果たしていないんじゃないか…」
「まわりの親友から何と思われるか、言われるか…」
という不安。
 ↓
宿題ちゃんとしてほしい。
 ↓
でも、子どもが言うことを聞いてくれない。
 ↓
困った。

 

そもそも、
宿題は
知識・技能の定着を目指すためのものであって
授業中に定着していたら
必要ないです。

 

 

と考えていくと
結局、親自身の問題だと思うのです。

親が、子どもの頃
ちゃんと宿題をやって
「宿題はやって当然」
「宿題はやるべき」
という価値観があると
「困った」になるのです。

 

言っておきます。

子どもが宿題をせずとも
親は、全然、困りません!

 


その「困った」は
子どもが作っているんじゃなくて
自分が作っているのかもです。

 

とか、考えていたら
「子どもが学校に行っていなくて…
 でも、他にやりたいことがあれば
 それでもいいのかな
 と思えるのですが
 やりたいこともないみたいで…」

なんて悩みを聞き…

 

親は大変だ(笑)

 

それについてのゴーシ先生的答えはまた今度。