食育研究家。九州大学講師/糸島市行政区長/1973年、大分県生まれ。農学博士。/年間の講演回数は100回を超え、大人向け学びの場である「大人塾」「ママ塾」「mamalink塾」等も主宰/主な著書に『いのちをいただく』『すごい弁当力!』『食卓の力』など、いずれもベストセラー/新聞掲載、テレビ・ラジオ出演も多数


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山極壽一先生特別講演レポート、その⑥

人間の赤ちゃんは
共同保育されるように生まれついている。

 

お母さんが、すぐ赤ちゃんを
手から離してしまう(ベッドなどに置く)。

 

ゴリラは1年間は
ずっと赤ちゃんを抱っこしている。
手放さない。

 

なぜ人間の母親が赤ちゃんを
手から離してしまうかというと
赤ちゃんが重いから。
そして赤ちゃんが自力でつかまれないから。

 

赤ちゃんを手放すと
赤ちゃんは不安になり、泣く。
まわりにいる誰もが
その赤ちゃんを泣き止ませようとする。
泣き止んで、にっこり笑うと
とても可愛く、愛おしく感じる。
こうして人間の赤ちゃんは
よく泣いて、よく笑う。
つまり、いろんな人に見守られて
育てられるように生まれついている。

 

 

家族の発明

 

ゴリラは家族的な集団をつくるが
その家族的集団と家族的集団が集団を作ることはない。
チンパンジーは大きな集団をつくることができるが
その中に家族的な集団を作ることはできない。

 

「家族の論理」は見返りを求めない奉仕。
「集団の論理」は見返りが期待できる助け合い。
動物は、この二つの論理を組み合わせることができない。

 

人間は家族を発明し
共感によって「家族の論理」と「集団の論理」を
両立できるようにした。

 

例えば、子どもの運動会のために
親が尽力するのは「家族の論理」。
親が協力して
その運動会の準備したりするのは「集団の論理」。

しかし、ある子が病気になり
その親が協力できなくなった。
集団の論理だけなら
「協力しないのなら、グループに入れない」
「フリーライドさせない」
となる。
「子どもが病気で、たいへんなのよね」
「運動会参加できなくてかわいそうね」
と共感が働くから
家族も集団も維持できる。

 

直室二息歩行
食物分配と共食
サバンナへの進出
狩猟圧の増加
多産性の獲得
脳容量の増大
というここまでのキーワードをまとめると…

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音楽的コミュニケーション

人間は赤ちゃんと離れて育児することで
音楽的コミュニケーションを
身につけた。

 

言語コミュニケーションの前に
音楽的コミュニケーションがあった。

 

赤ちゃんの声色を聞くという育児が音楽の能力を向上させた。
子どもは絶対音感の能力を持つ
ピッチが高く、変化の幅が広い。

絶対音感相対音感となり
感覚が意味化していく。

 

つづきは、その⑦へ↓

 

 

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