食育研究家。九州大学講師/糸島市行政区長/1973年、大分県生まれ。農学博士。/年間の講演回数は100回を超え、大人向け学びの場である「大人塾」「ママ塾」「mamalink塾」等も主宰/主な著書に『いのちをいただく』『すごい弁当力!』『食卓の力』など、いずれもベストセラー/新聞掲載、テレビ・ラジオ出演も多数


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初、授業参観!

29日は福吉小学校の授業参観日。

人生初!
親として授業参観に参加しました(笑)

 

学校に行く前は
「おとちゃん、手を挙げて発表できるかな?」
「恥ずかしがらないかな?」
なんて思っていましたが
いざ、授業が始まってしまうと
完全に仕事モード。

 

研究授業みたいな感じで
授業をチェックしてしまいました(笑)

 

くれぐれも言っておきますが
教員批判でも学校批判でもありません。
日本の教育システム根本についての
問題提起です。

ちなみに先生は若い先生でしたが
(授業参観だからかもしれませんが)
教材準備をしっかりしていて
非常に頑張っていたと思います。

 

おとちゃんのクラスは33人。
教室に入った瞬間に「多いっ!」って思いました。

 

この人数を一人でコントロールするのは
かなり難しい。

大人塾などのセミナーでも
だいたい20名前後。
MAXでも30名。

それだけ人数がいると
大人でも、
作業内容を聞き間違えたり
分からなかったりする人が数名出てきます。

小学校低学年では
なおさらです。

 

 

ちなみにフィンランドでは
「基礎学力をつくる」
「落ちこぼれをつくらない」
「いろんな障害を見抜く」
ような目的で
小学校低学年(特に1年生)をすごく重視していて
25人学級を4人で見ます。

 

かたや、日本では35人を1人です。

 

さらに、一斉授業なので
「わかる子には簡単でつまらない」し
「できない子にはわからなくて苦痛」になります。

 

福吉小学校は
普通の学校よりも
学力格差は小さいはずです。

それでも
指示がわからない子がいますし
書くのが遅い子がいます。

 

ある子が
「こういう書き方でいいんですか?」
と質問すれば
授業が止まります。

 

後ろから
いろんな生徒のノートを見ていましたが
当然、間違いもあります。

でも、人数が多いので
授業中は、
先生は全然、ケアできません。

先生は授業終了後
ノートを回収し
チェックし
生徒の習得状況をチェックしますが
これが先生の負担を増やします。

 

「ほかの学年はどうなのだろう?」と
教育の専門家として
問題意識を感じ
わが子の授業を抜け出し
1年生から6年生まで
すべて見て回りました(笑)。

 

やっぱり
大人数、一斉授業には
限界があります。
昭和の成長社会では
それでよかったのかもしれませんが
成熟社会では限界です。

 

ちなみに
おとちゃん(2年生)の授業参観の教科は「国語」で
「ねらい」は
「『と』を使って二つの文章をつなげる」。

例えば
「風が吹くと、木が揺れる」
という具合です。

授業では
「氷がとけると…」
と、先生が出題し
その続きを生徒それぞれが考え
発表します。

それを
「走ると…」
「釘をかなづちで打つと…」
「お風呂に入っていると…」
と四問繰り返します。

 

ちなみに
先生は
「お風呂に入っていると、お湯があふれる」
と板書していましたが
これは日本語的に間違いです。

おとちゃんは
ノートに
「お風呂に入ったら、お湯があふれた」
と書いていました。
「と」は使っていませんが
日本語的にはコチラが正しい。
さすが作家のムスメ(笑)。

 

いずれにせよ、
「わかる子には簡単でつまらない」
「できない子にはわからなくて苦痛」
な時間が長いです。

 

私が先生なら
「5分間で、『と』を使った文章を
 できるだけ多く考えてみましょう」
と指示し
その間に机間巡視し
できてない子をフォローします。
5分後、グループを作らせ
考えた文章を
グループでシェアさせます。

 

こうしたほうが
生徒の学力の高位平準化が
図られると思います。

 

ただ、こうした授業のデザインは
教員の力量に左右される部分が多くなるので
シンプルに
小学校低学年だけでも
少人数クラスにする
チーム・ティーチングをする
ことが必要です。

 

そのためにも
教員数を増やすことが必要です。

でなければ
日本の教育、人材輩出力は
ダメになります。

 

ただ
「教員定数法」に基づいて
教員は配置されるので
それができないのが現状。

 

教育を真剣に考える政治家が必要ですが
教育はすぐに結果がでないし
票に結びつかないので
誰も考えていません。

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