食育研究家。九州大学講師/糸島市行政区長/1973年、大分県生まれ。農学博士。/年間の講演回数は100回を超え、大人向け学びの場である「大人塾」「ママ塾」「mamalink塾」等も主宰/主な著書に『いのちをいただく』『すごい弁当力!』『食卓の力』など、いずれもベストセラー/新聞掲載、テレビ・ラジオ出演も多数


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女子高生の涙

今日の午後は、ある高校で講演。

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申込時の依頼テーマは「食育」でしたが
打ち合わせで
「高校生のためになるいろんな話をしてほしい」
とのこと。

そして
「講演終了後、
 質疑応答の時間を設けていただけますか?」
というので
では、1時間講演し
残り30分質疑応答にしましょう
と提案すると
「いえ、ウチの子たち、
 そんなに質問、出ないと思います」

ゴーシ先生、火がつきました。
先生が、自分の学校の生徒を信じないでどうする。

わかりました。
90分、すべて質疑応答でいきましょう(笑)

つかみの話をし
雰囲気を作り
さぁ、質問をどうぞ。

最前列、右隅の女子高生からの
最初の質問は
「お子さんはいますか?」

います。
とってもかわいい子どもが二人います。
お見せします。

と言って、最近、鉄板になりつつある
『おとちゃんととらちゃんとパパ』
というスライドショーを紹介し
こんな話をしました。

私は、自分が大好きです。
自分の命よりも大切なものなんてないと思っていました。
だけど、この世には自分の命よりも大切なものがありました。
おとちゃんととらちゃんです。
この二人が自分の人生に
子どもとしてやってきてくれて
この世には自分の命よりも大切なものがある
ということをしりました。
もし、この子たちが病気になって
心臓がいるとなれば
パパは自分の心臓を差し出すと覚悟しています。
もし、船に乗っていて
その船が沈んで救命ボートが3人乗りなら
子ども2人とヨメさんをボートに乗せて
自分は海の底に沈んでもいいという覚悟があります。

 

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なんて熱く語っていたら

女子高生から
「ステキなパパ~!」

いやいやいや。

みなさんのお父さんとお母さんも
私と同じ気持ちなんですよ。

みなさんのお父さんとお母さんも
みなさんのことを自分の命より大事だと思っています。

と、語ったところで
一人の女子高生が
「ウチは絶対、そんなことないし…」

そんなことあります。
証明しましょう。
と、妊産婦死亡率のデータを紹介しました。

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あなたがお母さんのお腹の中に宿ったとき
産婦人科の先生がお母さんにこう言います。

「おめでたですよ。お腹に赤ちゃんがいますよ」

先生が続けます。

「でも、妊産婦死亡は日本でも
 年間60件くらいおきてます。
 確率は低いですが、
 誰にでも起こりえることです」

それを聞いて

「え、そうなんですか?
 私、自分の命が大事なんで
 この子、いりません」
とお母さんが言えば
あなたは、ここにいないはずです。

あなたがここにいるということは
お母さんが
「この子は私の命より大事です。
 私に何かがあったとしても
 命がけで産みます!」
って思って産んでくれた証ですよ。

今は高校生になって
親子げんかしたり
叱られたり
いろいろあるでしょう。

でもね。

あなたがここにいるということは
みなさんのお父さんとお母さんも
みなさんのことを自分の命より
大事だと思っている証ですよ。

 

 

その女子高生は最後は泣いていました。

  
これだけで30分。
わずか1問で(笑)。