食育研究家。九州大学講師/糸島市行政区長/1973年、大分県生まれ。農学博士。/年間の講演回数は100回を超え、大人向け学びの場である「大人塾」「ママ塾」「mamalink塾」等も主宰/主な著書に『いのちをいただく』『すごい弁当力!』『食卓の力』など、いずれもベストセラー/新聞掲載、テレビ・ラジオ出演も多数


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学校を創るというお話

先日、ある高校で
1200名を対象に食育講演会。

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中学校、高校での食育講演では
話が、わき道にそれて
たまに
「みんなは学校に通っているのではなく
 学校を創っている」
というお話をします。

 

ある高校のお話です。
生徒数1800名。
自転車通学登録台数が約700台。
構内での年間の自転車盗難が70台。
つまり1年で約10%の自転車が盗難にあいます。
自転車だけでなく、現金も盗まれます。
その総額は年間100万円。

体育の間、教室を離れたら
カバンに入れておいた財布が盗まれています。

朝、自転車で登校し
放課後、帰ろうと思ったら
自転車が盗まれています。
だから、自分も自転車を盗んで
帰宅せざるを得ません。

さぁ、皆さん
そんな高校に通いたいですか?

絶対に通いたくないでしょう?
安心して、落ち着いて
勉強できないでしょう?

では、
誰が自転車を盗んでいるかといえば
同じ高校に通う誰かであり
そして自分です。

その高校から盗難をゼロにしようと思えば
一人一人が絶対に盗まなければいいのです。

皆さんは、
こんなにピカピカの校舎や体育館で
学ぶことができていますが
もし、ボロボロにしようと思ったら
簡単です。

1200人全員が
毎日、コソッとゴミを捨て
毎日、コソッと落書きをし続ければいい。
毎日、掃除をサボればいい。

1週間で、この校舎は
ボロボロになります。

逆に、ピカピカにしようと思ったら
1200人全員が
毎日、落書きを消し
ゴミを拾い、掃除をもうちょっと頑張る。
1週間で、この校舎は
もっとピカピカになります。

挨拶にしてもそう。
1200人全員が
「おはようございます」
「こんにちは」
「ありがとうございます」
「失礼します」
って元気よく言う。
「きもい」
「むかつく」
「だり~」
「ムリ」
なんて言葉は絶対に使わない。
そうしたらこの学校は
素敵な言葉であふれる学校になります。

ね、みんなは
学校に通ってるんじゃなくて
学校を創ってるってことが分かるでしょう?

 

 普段はここで終わるのですが

なんか、今日はスイッチが入って
脳と口が暴走(笑)

 

学校を創るということは
歴史を創るということです。

来年の3月、
3年生は卒業し
4月には
2年生が3年生に
1年生が2年生になります。

今、どこかの中学校の
3年生が、この高校の1年として
入学してきます。

みなさんが、今みたいに
私語もせず、背筋を正して
私の話を一所懸命聞いていたら
新しく入ってくる1年生も
「あ、この高校では
 こうしなくちゃいけないんだ」
と思うでしょう。
そして、そうするはずです。
次の1年生もそうするはずです。

ね、皆さんが
歴史を創ることになるでしょう?

そしてね
その1年生の中に
勉強やスポーツやビジネス
いろんな分野で活躍する人も
出てくるでしょう。

実際、皆さんの中には
インターハイに出ている人もいる。

世界で活躍する人も出てくるかもしれない。

それは
みなさんが
勉強やスポーツ、その他のことに
集中できる環境、歴史を創っているからですよ。

もし
一所懸命、勉強したいのに
話を聞きたいのに
一所懸命、部活に取り組みたいのに
私語がひどくて
ひやかしや、中傷や、いじめがあったりして
それができないのだとすれば
その人の、
才能や人生を奪っていることになります。

皆さんがこうやって
私語もせず、背筋を正して
私の話を一所懸命聞いてくれるのは
後輩の人生を創ることになるんです。
後輩だけじゃない。
お友達の人生を創ります。
そしてあなたの人生を創ります。

この学校で学べることを感謝して
お友達に感謝して
自分に感謝して
学校を創りましょう。
学校の歴史を創りましょう。
友達の、後輩の人生を創りましょう。
自分の人生を創りましょう。

 

講演終了後
教頭先生に、すっごく感謝されました。

こういうことって
当たり前で
誰でも語れることなんだけど
外部の人がいうからこそ
子どもたちの心に届くことがあるようです。